ECB総裁選びにつきまとう“密約説”(Money Globe — from London)
ECB(欧州中央銀行)総裁トリシェ氏の任期が、今年10月末で満了する。後継総裁として、長らく衆目一致の最有力候補であったのが、ドイツ連銀総裁のウェーバー氏だ。しかし、何と同氏は2月11日にドイツ連銀総裁職からの辞意を表明(正式辞任は4月30日)し、事実上、後継者レースから離脱してしまった。
次期ECB総裁について、EU当局は手続き上、今年6月のEUサミットでの正式決定を目指している。そのため、人選の時間的猶予は限られており、大本命候補による突然の離脱宣言で、後継者レースは土壇場で大番狂わせを見ている。
ECB総裁後継レースから大本命候補が離脱
ウェーバー氏がECB総裁の後継レースから離脱した理由は、次の2点に集約される。