リーマン・ショックの時に悔やまれたのは、先物やドル・円の動きに目を奪われ、中長期の投資戦略を持たなかったことです。韓国サムスン電子の株とか、原油価格が50ドル近くまで下げていたので、ガソリンや灯油の先物でも全力買いしていれば、安全に稼げたはずでした。
CXに関しては口座開設しており、資金も入っていたのですが、韓国株を買う体制はとっておらず、しかも、株式市場の乱高下に腰が引けてしまい、思い切った投資は行いませんでした。
あえて自己弁護するならば、リーマン・ショックはあの程度の暴落で踏みとどまるとは思えませんでした。あの時点で、一気に米国国家破綻まで突き進むのではないかという不安がありました。
各国が協調して、金融緩和やら不良資産買い入れなどを行ったから、踏みとどまったわけで、本当に一寸先は何が起きるかわからず、あの当時の状況からすればやむを得ないのかなとも思っています。
金融恐慌になれば、何でもかんでも見境なく売られてしまうでしょうから、ポテンシャルがある企業の株まで不当な安値まで下げてしまうことになると予想されます。バフェット氏流に言えば、その時こそ絶好の階のチャンスですよね。
基本的には衣(医)食住にかかわる分野が手堅いと思います。住にかかわる分野は、不動産投資ともからむので、ややバブリーな部分があるので、気を付けなければなりませんが、衣(医)、食の部分に関しては、人間の生活に欠くことのできない分野なので、妙味があると考えています。
衣(医)、食にとどまらず、生活に密着している分野ですよね。しかも、日本人の感性が発揮され、アジアでの本格展開が期待できる分野に注目したいですね。ユニクロなんか筆頭格だし、コンビニ各社も面白そうですね。あとは外食でアジアの地方都市まで広がりそうな分野があれば面白いでしょう。
また、医薬品なんかは、景気が良かろうが、悪かろうが、絶対に必要とされます。中国なんかは高齢社会に向かっているので、この辺も着目しておくべきでしょうね。介護関連なんかも手堅いでしょう。日本の介護関連の株はリーマン・ショック前の水準を上回っているものも散見されます。
正直、もともと日本の製造業への関心が高かったので、こういった分野については勉強不足で、調べればもっともっと掘り出し物があるでしょうから、しっかり研究しなければなりません。意外な銘柄を発掘できるのではないでしょうか。
逆に避けたいのは、ハイテクとか、自動車でしょうかね。リーマン・ショックの時もそうでしたが、落ち込みが顕著でした。景気がいい時でも、過剰生産状態で、価格競争がはげしく、ぎりぎりの勝負をしているので、ちょっとした環境の変化に非常に弱いですね。
中国やインドの株式をみていても、自動車や電機といった分野は、売り上げや販売数などは伸びているのですが、大規模な設備投資が必要な割には、利益が薄くなりつつあり、株価はさえません。
金融システムの問題とは別に、製造業は全般的に構造的に問題を抱えていることを忘れてはならないでしょうね。もし狙うとしたら、いわゆる「オンリー・ワン」の銘柄ですが、手出ししづらかった分野でも、中国企業なんかが果敢に乗り出してくる可能性も高いので、アドバンテージがいつまで続くのかということを考えておく必要があります。
残された時間はあまりないかもしれませんが、今のうちに自分なりに、研究しておくのがいいですね。