2011年10月27日のマーケット予想

株:NYダウ反落
26日の米株式市場は、この日行われた欧州連合首脳会合で、欧州安定化基金の強化に向けて調整を重ね、何らかの危機対策が大枠でまとまるのではないかとの期待感が広がった。さらに、米9月新築住宅販売件数が31.3万戸と市場予想を上回る内容だったこと、航空機大手ボーイングの決算が好調だったことなどを背景に、買いが優勢となり、大幅反発となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比162.42ドル高の11,869.04ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が上昇しており、プラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,790円となっており、市場の予想レンジとしては8,700円−8,850円となっている。

為替:ユーロが堅調
26日の外国為替市場では、欧州連合首脳会合後に採決される声明で、4,400億ユーロのEFSFを数倍レバレッジにすることを目指し、全体の規模を1兆ユーロまで拡大する計画があるとの見通しが広がる中で、ユーロが堅調に推移した。NY終値ベースで、ドル円は76円台前半、ユーロドルは1.38ドル台後半となっている。
本日は、ユーロ圏10月消費者信頼感指数(予想:-19.9)、米第3四半期GDP速報値(予想:前期比+2.5%)、週間新規失業保険申請件数(予想:40.0万件)などが予定されている。また、日銀金融政策決定会合の動向にも注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては75.50−76.50円となっている。

商品:NY原油反落
26日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が前週比470万バレル増と市場予想を大幅に上回る積み増しとなったことなどが嫌気され、急反落となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比2.97ドル安1バレル90.20ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、欧州首脳会合でEFSFの規模を増強させるとの観測が広がり、将来EUが更なる市場緩和策を公表するのではないかとの見方が強まったことや、米国の追加金融緩和観測が広がったことなどを背景に、金を買う動きが強まり、大幅続伸となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比23.10ドル高の1オンス1,723.50ドルで引けた。