北方領土と日露戦争を知らないロシア人(田村耕太郎の「経世済民見聞録」)

 久しぶりにロシアへ行った。今回はロシアに拠点を持つアメリカの金融機関の招待だ。アメリカ、欧州、南米からヘッジファンド、プライベートバンク、年金運用機関、大口の個人投資家などがモスクワに招かれた。私もその中の一人だった。 モスクワのインテリも北方領土や日露戦争を知らない  ロシアを代表する企業経営者、政治家、政府高官、第三者的に状況を見ている国際機関の方々と、モスクワで集中的にお会いして思ったことが3つある。第1は、ロシア人には日本のファンが多いということ。日本の製品、ファッション、技術、食を愛する人々に今回も数多く出会った。  第2は、北方領土問題は彼らには知られていないということだ。

2011年6月8日のマーケット予想

株:NYダウ続落
7日の米株式市場は、最近の下落を受けた割安感から買い戻しが入り、堅調に推移していた。しかし、引け間際に、バーナンキFRB議長が講演で、景気が減速していることを認める一方、FRBが追加の金融緩和策の検討を示唆しなかったことから、米景気の先行きに対する不透明感が強まり、相場は急速に値を落とし、マイナス圏に沈んだ。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比19.15ドル安の12,070.81ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が引き続き下落しており、株式市場にとってマイナス材料となる一方、日本株に割安感が出ていることから、下支えされるとの声もある。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,415円となっており、市場の予想レンジとしては9,350円−9,500円となっている。
 
為替:ドルが下落
7日の外国為替市場では、バーナンキFRB議長が講演で、米国の経済成長が予想を下回っているとの認識を示したことや、米財政問題をめぐり、大幅な歳出削減を実施すれば、景気回復が妨げられ逆効果になる恐れがあると警告したことなどを背景に、米国の先行きに不透明感が強まり、ドルが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台前半、ユーロドルは1.46ドル台後半となっている。
本日は、米地区連銀経済報告(ベージュブック)の公表が予定されており、市場の注目が集まっている。経済指標の発表では、ユーロ圏第1四半期GDP改定値(予想:前期比+0.8%)、独4月鉱工業生産(予想:前月比+0.0%)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.70−80.50円となっている。
 
商品:NY金反落
7日のNY原油先物取引は、OPECが8日に開かれる総会で最大で日量150万バレルの増産を検討しているとの見方を受けて、一時97ドル台後半まで下落した。しかし、OPECの増産に対してイランやベネズエラが増産に反対する姿勢をみせており、先行きに対して不透明感が広がっていることや、為替市場のドル安・ユーロ高の進行などを背景に、大きく値を回復する展開となり、プラス圏を回復して引けた。中心限月の7月限の終値は、前営業日比0.08ドル高の1バレル99.09ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、このところの上昇を受けた利食い売りの動きが活発化したことなどから、終始軟調に推移した。中心限月の8月限の終値は、前営業日比3.20ドル安の1オンス1,544.00ドルで引けた。      

                                                                                          

日経平均始値9428.62円

外国人売買動向
買い 29600000株
売り 20300000株
差引き 9300000株買い越し

NYダウ 12,070.81 -19.15
ナスダック 2,701.56 -1.00
NY原油 99.09 +0.08

日経平均先物前日比マイナス30円の9420円で取引スタート。
前日のニューヨークダウ平均は続落。

デイトレード値動き注目銘柄
4819 デジタルガレージ
2766 日本風力開発
1407 ウエストホールディングス
3161 アゼアス
6890 フェローテック
1963 日揮
7606 ユナイテッドアローズ
8136 サンリオ
3092 スタートトゥデイ
3843 フリービット
4751 サイバーエージェント
3632 グリー
2432 ディーエヌー
2371 カカクコム
4825 ウェザーニューズ
3789 ソネットエンタテイメント

「貿易赤字国転落」論の誤解(小峰隆夫のワンクラス上の日本経済論)

 経済の中でも国際経済の分野は、「エコノミストの常識」と「一般の人々の常識」の食い違いが特に多く見られる分野である。その食い違いがあまりに多いので、私は『日本経済・国際経済の常識と誤解』(中央経済社、1997年)という本を書いてしまったほどである。  その誤解に満ち満ちた国際経済の分野でこのところ話題になっているのが、日本の貿易収支が赤字となっていることだ。このままいくと経常収支も赤字になる可能性があるとも言われている。これについては既に多くの議論が展開されつつあり、例えば、週刊東洋経済は6月4日号で「貿易赤字転落で発生する日本経済最悪シナリオとは」という記事を掲載し、週刊エコノミストは6月7日号で「ニッポン 経常赤字国転落」という特集を組んだ。

「貿易赤字国転落」論の誤解(小峰隆夫のワンクラス上の日本経済論)

 経済の中でも国際経済の分野は、「エコノミストの常識」と「一般の人々の常識」の食い違いが特に多く見られる分野である。その食い違いがあまりに多いので、私は『日本経済・国際経済の常識と誤解』(中央経済社、1997年)という本を書いてしまったほどである。  その誤解に満ち満ちた国際経済の分野でこのところ話題になっているのが、日本の貿易収支が赤字となっていることだ。このままいくと経常収支も赤字になる可能性があるとも言われている。これについては既に多くの議論が展開されつつあり、例えば、週刊東洋経済は6月4日号で「貿易赤字転落で発生する日本経済最悪シナリオとは」という記事を掲載し、週刊エコノミストは6月7日号で「ニッポン 経常赤字国転落」という特集を組んだ。

金融・証券・FX情報専門のまとめサイト