デイトレードの入門本なんかで、一番強調されているのは、トレードに取り組む際の精神状況ではないでしょうか。某パンローリング社が出している1000円も2000円もする本には、いろいろと相場の極意が書かれていますが、集約すると「常に心に余裕を持て」という一点に落ち着きます。
当のテクニカル本を書いた連中が今どうしているのか、とっても気になりますよね。ボリンジャーバンドを使えば、ダウ先物で安定的に収益を上げられるのか? RSIを利用すれば商品先物やFXでは無敵のトレードを続けられるのだろうか? 今頃、欧州危機をよそにぼろ儲けしてほくそえんでいると信じていますよ(笑)。
冗談はさておき、「心に余裕を」と言っている人たちが、案外、リーマン・ショックで狼狽していたんではないだろうかと思いますし、最近の金融市場の千鳥足のような動きに一喜一憂する、ストレスフルな毎日を送っているのではないかと推察します。
ライブドア・ショックの頃が新興市場のバブル絶頂期だったので、2006年前後でしょうかね。一時期、デイトレード・ブームが起き、ネット証券がうようよと出現し、書店の一角には、今でもその名残がありますが、トレードに関する本が所狭しと並べられました。
私も立ち読みしたり、気になる書籍は買って勉強しましたが、今になって考えると、精神面以外役に立つものはほとんどありませんでしたね。精神面の心得的なものについても、2~3ページも紙幅を費やせばいい方で、ごく当たり前のことを言っているにすぎません。
まあ、大手金融機関でも、プロ個人でも、多くの人がテクニカル指標を利用したトレードを行っているので、相手の手の内を知り、テクニカル指標がトレードには全くと言っていいほど役に立たないということを学んだという意味では、こうしたトレード本を読むのは無駄ではなかったと思います。
テクニカルが意識される局面もありましたからね。一目均衡表、ボリンジャーバンド、移動平均線、RSIなど、一通りの知識はあります。でも、元証券マンの人が主催しているサイトで、テクニカルアナリストとかいう資格があるのだそうですけど、そんなもの一生懸命勉強して何になるんだろう? ペーパードライバーの価値もないですよね。
解説がちょっと難しい、エリオット波動や、フィボナッチなんかを振りかざして、「俺は相場の極意を知っているんだ」みたいな、偉そうにしている人もいますけど、これも、テクニカル指標と似たような状況になってきましたね。結構、エリオット波動やフィボナッチが有効な場面があったのですが、最近は、金融市場全体がエニグマチックな動きになっているので、なかなか生かしきれません。たまにチャンスはあるんですけどね。
週末に新宿の紀伊国屋なんかに行くと、政治、経済分野の書籍が並ぶコーナーの一角に、トレード本が集められ、30代くらいのサラリーマンぽい人が何人かいて、熱心にFXの攻略本みたいなのを立ち読みしているんですが、何を学ぶんでしょうかね? 役に立つインフォメーションはあるのでしょうか?
かつては売買注文のやり方とか、指値、逆指値、イフダン注文の解説とか、トレードのそれこそ「イロハ」から教えてくれる解説書もありましたけど、今でもそういうのから入るのでしょうか? このブログにも「指値で買っているんですか? 成り行きですか?」とかいう質問がきましたね。そういえば。
念のため、言っておくと、トレード結果の画面にあるように、成り行きで飛びついて1、2ティック不利なポジションを取ったり、じっくり待って指値で引っかけたりすることもあります。せっかちなので、成り行きが多いですかね。でもそんなこと学んだところであまり意味はないですよね。要は安定的に確実に稼げるかどうかです。
手を替え品を替え、どうやって一攫千金を実現するか、皆さんいろいろと日々考えるんですけど、一番大切なのは、やはり精神状態をどう維持するか。これが勝ち癖をつけたり、余計なトレードをしないことにつながるのだと思います。
崩壊しそうで崩壊しない、欧米の金融市場をウォッチしていると、本当に腹が立つ限りなんですけど、トレードするときは冷静でなければならないでしょう。
細かく値動きを観察していると、かならず、チャンスはあります。依然は、1日に何度もトレードチャンスがあったのですが、最近はかなり少なくなっています。それを気長に待つしかないわけで、少々のことには動じない精神力をつけておく必要があります。
確実に勝てる勝ちパターンはありますからね。先週、このブログでは、比較的絶妙なタイミングで2回も「↑」を示したのに、拍手は「0」でしたが、「どう考えてもそうは動かないだろう」みたいなところで逆方向に動かしてきます。疑心暗鬼になるのですが、信じて待つしかない。それがトレードで勝つということです。
少人数限定で日経先物、ドル・円で確実に勝てるところで売買サインを出す、サイン業者でも始めようかな(笑)。常勝の自信は確実にあります(きっぱり)。