2011年12月19日のマーケット予想

株:NYダウ反落
16日の米株式市場は、米議会が12年9月末までの歳出案で合意し、政府機関閉鎖の危機を回避したことや、ドイツで予算案が承認されたことなどを好感して、上昇して始まった。しかし、午後に入り、格付け会社フィッチ・レーティングスがフランス、イタリアやスペインなどの格付けを引き下げ方向で見直すと発表したことをきっかけに売りが膨らみ、S&Pとナスダック総合指数はプラス圏を維持したものの、NYダウはマイナス圏に沈むこととなり、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比2.42ドル安の11,866.39ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米債務問題が引き続き相場の重しとなっていることや、シカゴ先物市場の日経平均先物が8,355円と前営業日の日経平均の終値を下回っており、株式市場にとって、マイナス材料となりそうだ。市場の予想レンジとしては8,300円−8,450円となっている。

為替:ユーロの買い戻し
16日の外国為替市場では、このところのユーロの下落を受けた買戻しの動きが強まり、一時ユーロドルが1.30ドル台後半まで戻す場面があったものの、格付け会社フィッチが一部欧州諸国の格付け見通しの引き下げを発表したことが嫌気され、上値は限定的となった。NY終値ベースで、ドル円は77円台後半、ユーロドルは1.30ドル台前半となっている。
本日は、ユーロ圏の財務相会合の動向や、欧州圏の要人発言に注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.50−78.30円となっている。

商品:NY原油続落
16日のNY原油先物取引は、欧州債務問題に対する根強い懸念が引き続き相場の重しとなり、3日続落となった。中心限月の1月限の終値は、前営業日比0.34ドル安の1バレル93.53ドルで引けた。
NY金先物取引では、前日までの急落を受けた安値拾いの買いが入ったことや、ドル高が一服したことなどが買い材料となり、5日ぶりに反発して引けた。中心限月の2月限の終値は、前営業日比20.70ドル高の1オンス1,597.90ドルで引けた。