株:NYダウ反落
8日の米株式市場は、6月米雇用統計において、失業率が9.2%と3ヶ月連続で上昇し、非農業部門雇用者数が+1.8万人にとどまり、市場予想を大幅に下回ったことを受けて、米国の景気先行きに対する懸念が強まり、急落して始まった。ただ、その後は、来週から本格化する米企業決算に対する期待感から買い戻しが入り、下げ幅を縮小する展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比62.29ドル安の12,657.20ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が下落し、為替市場でも円高基調となっており、輸出関連株などを中心に株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が10,045円となっており、市場の予想レンジとしては9,950円−10,150円となっている。
為替:円とスイスフランが上昇
8日の外国為替市場では、米雇用統計が弱い内容となり、リスク回避の動きが広がったことから、安全通貨といわれる円やスイスフランがドルやユーロなどに対して上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台半ば、ユーロドルは1.42ドル台半ばとなっている。
本日は、注目される経済指標の発表などがなく、取引材料に欠ける一日となっており、動きづらいとの声がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては80.30−81.00円となっている。
商品:NY原油反落
8日のNY原油先物取引は、米雇用統計が低調な結果となり、米国の景気先行き懸念が強まったことや、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどが嫌気され、急反落した。中心限月の8月限の終値は、前営業日比2.47ドル安の1バレル96.20ドルで引けた。
NY金先物取引では、米雇用統計が予想より低調な内容となり、株式市場や原油相場が下落するなど、リスク回避の動きが広がったことから、安全資産としての金に買いが集まり、4日続伸した。中心限月の8月限の終値は、前営業日比11.00ドル高の1オンス1,541.60ドルで引けた。