株:NYダウ続伸
17日の米株式市場は、同日発表された週間失業保険申請件数が41.0万件、1月消費者物価指数が前月比+0.4%となり、市場の失望する内容だったことから、小安く始まった。ただ、その後発表された2月フィラデルフィア地区連銀業況指数が35.9と前月から大幅な改善となったことに加えて、商品市場が堅調だったことから、エネルギー・素材関連株を中心に買いが入り、続伸して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比29.97ドル高の12,318.14ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場は上昇したものの、為替市場では円高・ドル安が進行しており、強弱材料が交錯する中で、動きづらいとの声がある。シカゴ先物市場の日経平均先物は10,855円となっており、市場の予想レンジとしては10,800円−10,900円となっている。
為替:スイスフランが上昇
17日の外国為替市場では、エジプトで発生した反政府デモが周辺各国に広がり、地政学的リスクが高まる中で、安全通貨であるスイスフランが主要通貨に対して上昇した。また、中東情勢不安から、米国債が買われ、米長期金利が低下したことから、ドルはユーロや円などに対して下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は83円台前半、ユーロドルは1.36ドル近辺となっている。
本日は、英1月小売売上高(予想:前月比+0.5%)、加1月消費者物価指数(予想:前月比+0.3%)などの経済指標の発表が予定されている。また、G20が本日から開催されるため、当局者の発言などにも注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては82.80−83.80円となっている。
商品:NY原油続伸
17日のNY原油先物取引は、リビアやバーレーンで反政府運動中に、死者が出るなど、同地域で政情不安が広がっていること、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことなどを背景に、続伸した。中心限月の3月限の終値は、前日比1.37ドル高の1バレル86.36ドルで引けた。
NY金先物取引でも、中東情勢に対する不安から安全資産としての金を買う動きが広がったこと、米国の消費者物価指数が前月比+0.4%と7ヶ月連続の上昇となり、インフレに対する懸念が広がったことなどを背景に、続伸した。中心限月の4月限の終値は、前営業日比10.00ドル高の1オンス1,385.10ドルで引けた。