2011年3月1日のマーケット予想

株:NYダウ続伸
28日の米株式市場は、NY原油先物取引が反落したことで、買い安心感が広がったこと、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が米国内への投資を進めるとの意向を示したことなどが支援材料となり、続伸して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比95.89ドル高の12,226.34ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が上昇しており、原油価格も落ち着いた動きとなっていることなどが、株式市場にとって引き続きプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は10,675円となっており、市場の予想レンジとしては10,550円−10,700円となっている。

為替:ドルが下落
28日の外国為替市場では、米1月個人消費支出が+0.2%と市場予想より悪い内容だったことを受けて、バーナンキFRB議長が、1日と2日に開催される議会証言で、景気刺激策への支援を続けるとの見方から、ドルが主要通貨に対して下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は81円台後半、ユーロドルは1.38ドル近辺となっている。
本日は、豪準備銀行理事会、加中銀金融政策委員会で政策金利の公表が予定されており、市場の注目が集まっている。経済指標の発表でも、豪1月小売売上高(予想:前月比+0.3%)、スイス第4四半期GDP(予想:前年比+2.8%)、ユーロ圏2月消費者物価指数(予想:前年比+2.4%)、2月ISM製造業景況指数(予想:61.0)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては81.00−82.50円となっている。
 
商品:NY原油反落
28日のNY原油先物取引は、リビア情勢の混迷に加えて、オマーンでも反政府運動が活発化したことを受けて、産油地域の政治不安が強まったことから、一時99.96ドルの高値を付けた。しかし、サウジアラビアが増産に踏み切ったとの一部報道を受けて、供給ひっ迫懸念が後退し、反落して引けた。中心限月の4月限の終値は、前日比0.91ドル安の1バレル96.97ドルで引けた。
NY金先物取引では、混迷が続くリビア情勢に加えて、オマーンでも反政府運動が発生するなど、中東・北アフリカ情勢の地政学的リスクが高まったことから、安全資産としての金が買われる展開となった。ただ、原油相場が反落したことから、上値は重く、中心限月の4月限の終値は、前営業日比0.60ドル安の1オンス1,409.90ドルで引けた。