2011年4月11日のマーケット予想

株:NYダウ続落
8日の米株式市場は、原油や穀物価格の高騰を受けて、景気回復が阻害されるのではないかとの懸念が強まる中で、航空株や運輸株、小売株などを中心に売られる展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比29.44ドル安の12,380.05ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,720円となっており、市場の予想レンジとしては9,600円−9,850円となっている。

為替:ユーロが上昇
8日の外国為替市場では、米国で議会の予算協議が難航し、連邦政府機関が閉鎖される可能性が高まっていることに加えて、ユーロ圏では、追加利上げ観測が浮上していることなどを背景に、ユーロがドルや円に対して買われる展開となり、NY終値ベースで、ドル円は84円台後半、ユーロドルは1.44ドル台後半となっている。
本日は、経済指標の発表も特にないものの、米国時間にFRB関係者やNY州連銀総裁などが講演を行う予定となっており、その発言に注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては84.50−85.80円となっている。

商品:NY金史上最高値更新
8日のNY原油先物取引は、リビアで政府軍と反政府勢力との間で激しい戦闘が続いていること、ナイジェリアの選挙にかかる混乱など、中東・アフリカ情勢の悪化が懸念されていること、為替市場でユーロ高・ドル安が進行したことなどを背景に終始買いが優勢となり、中心限月の5月限の終値は、前営業日比2.49ドル高の1バレル112.79ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことに加えて、穀物・原油価格が高騰する中で、インフレヘッジとしての金買いが入り、4日連続で史上最高値を更新して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比14.80ドル高の1オンス1,474.10ドルで引けた。