2011年8月1日のマーケット予想

株:NYダウ続落
29日の米株式市場は、米第2四半期実質GDPが年率換算で前期比+1.3%となり、市場予想を下回ったことや、難航する債務上限引き上げ問題などが嫌気され、NYダウは6日続落となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比96.87ドル安の12,143.24ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が引き続き下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。ただ、為替市場では円安基調となっているため、輸出株などを中心に下げ渋るのではないかとの声もある。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,820円となっており、市場の予想レンジとしては9,750円−9,900円となっている。
 
為替:ドルが下落
29日の外国為替市場では、米国の実質GDPが市場予想を下回る内容だったことや、米債務上限引き上げをめぐる与野党の協議が難航する中で、ドルが主要通貨に対して下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は76円台後半、ユーロドルは1.43ドル台後半となっている。
本日は、ユーロ圏6月失業率(予想:9.9%)、米7月ISM製造業景況指数(予想:55.0)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.50−77.80円となっている。

商品:NY金最高値更新
29日のNY原油先物取引は、米実質GDPが市場予想を下回ったことや、メキシコ湾南部で発生した熱帯性暴風雨がテキサス州沿岸に向けて進んでいるものの、原油生産拠点の集積地からそれ、生産面への懸念が緩和したことなどが嫌気され、急反落して引けた。中心限月の9月限の終値は、前営業日比1.74ドル安の1バレル95.70ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、米国の実質GDPが市場予想を下回ったことや、債務上限引き上げをめぐる与野党の協議がこう着する中で、安全資産としての金を買う動きが強まり、大幅反発し、終値ベースでの史上最高値を更新して引けた。中心限月の12月限の終値は、前営業日比15.00ドル高の1オンス1,631.20ドルで引けた。