2011年8月11日のマーケット予想

株:NYダウ急反落
10日の米株式市場は、米国に続きフランスが格下げ対象になるとの懸念や、仏金融大手ソシエテ・ジェネラルが公的支援を受けるのではないかとの噂が広がったことなどを受けて、欧州市場で金融株を中心に急落し、米株式市場でも金融株を中心に売りが優勢となり、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比519.83ドル安の10,719.94ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米市場が急落したことや、為替市場でも円高基調が続いており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,800円となっており、市場の予想レンジとしては8,650円−8,900円となっている。

為替:ユーロが下落
10日の外国為替市場では、フランスの格下げ懸念やフランスの銀行が公的支援を受けるのではないかとの噂が広がったことなどを背景に、ユーロが主要通貨に対して下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は76円台後半、ユーロドルは1.41ドル台後半となっている。
本日は、豪7月雇用統計(予想:失業率4.9%、就業者数+1.0万人)、米週間新規失業保険申請件数(予想:40.0万件)、米6月貿易収支(予想:-480億ドル)などの経済指標の発表が予定されている。また、引き続き政府・日銀による円売り介入の動向に注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.00−77.50円となっている。
 
商品:NY金最高値更新
10日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が前週比520万バレル減、ガソリン在庫が160万バレル減となり、事前での積み増し予想に対して取り崩しとなったことが支援材料となり、急反発した。中心限月の9月限の終値は、前営業日比3.58ドル高の1バレル82.89ドルで引けた。
NY金先物取引では、欧米の債務問題が深刻化していることや、株式市場が急落したことなどを背景に、前日に引き続き安全資産としての金を買う動きが強まり、一時1,800ドルの大台を突破するなど、史上最高値を連日で更新した。中心限月の12月限の終値は、前営業日比41.30ドル高の1オンス1,784.30ドルで引けた。 。