株:NYダウ反落
25日の米株式市場は、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が金融大手バンク・オブ・アメリカに出資するとの報道が好感され、上昇して始まった。しかし、米週間新規失業保険申請件数が41.7万件と市場予想より悪化したことや、アップルのジョブスCEOの辞任を受けて、アップルを中心にハイテク株が下落したことなどを背景に、売りが優勢となり、4日ぶりに反落して引けた。
ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比170.89ドル安の11,149.82ドルで引けた。本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、輸出株などを中心にマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,745円となっており、市場の予想レンジとしては8,600円−8,800円となっている。
為替:ドルが上昇
25日の外国為替市場では、ドイツで株の空売り禁止の導入や国債の格下げのうわさが広がったことや、バーナンキFRB議長が26日の講演で追加金融緩和を示唆する発言がないのではないかとの見方が強まり、ユーロが下落し、ドルが買い戻される展開となった。NY終値ベースで、ドル円は77円台半ば、ユーロドルは1.43ドル台後半となっている。
本日は、バーナンキFRB議長の講演に注目が集まっている。経済指標の発表では、米第2四半期GDP速報値(予想:前期比+1.1%)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.80−78.00円となっている。
商品:NY金反発
25日のNY原油先物取引は、米株式市場の下落などを背景に、原油売りが強まり、一時83.01ドルまで値を下げた。その後は、大型ハリケーン「アイリーン」が製油所が集中する米東海岸に上陸する見通しとなり、警戒感が強まったことや、リビアでの戦闘が長期化し、同国の原油輸出再開が遅れるとの懸念などから、急速に値を戻し、反発して引けた。中心限月の10月限の終値は、前営業日比0.14ドル高の1バレル85.30ドルで引けた。
NY金先物取引では、CMEグループが25日の取引終了後から金先物の証拠金を約27%引き上げると発表したことが嫌気され、時間外取引で一時1,705.40ドルをつけた。しかし、その後は、欧米株式市場が下落したことや、ドイツで空売り禁止の導入や格付けの引き下げのうわさが広がったことなどから、投資家のリスク回避の動きが強まり、急速に値を戻した。中心限月の12月限の終値は、前営業日比5.90ドル高の1オンス1,763.20ドルで引けた。