ギリシャ悲劇はまだ序幕(Money Globe — from London)

 「ギリシャ悲劇の再来」——。新聞の見出しが躍る。しかし、悲劇はそもそも終わってなどいなかったのだ。  昨年5月に、IMF(国際通貨基金)や欧州からの支援策が発動された後、一時的には好転したものの、ギリシャとドイツの10年国債利回り格差は高水準で推移してきた。その利回り格差は4月後半からさらに急拡大し、ギリシャ政府はドイツ政府よりも12.5%ポイントも余計に金利を払わなければ、資金調達ができない状態となっている(5月10日時点)。ギリシャの2年国債利回りに至っては、24.5%にも達している。  現在の支援の枠組みでは、ギリシャは2012年1〜3月期には、自力で国債を発行しなければならない。