2012年8月29日のマーケット予想

株:米株式市場小動き
28日の米株式市場は、6月米ケース・シラー住宅価格指数が前月比+0.9%と市場予想を上回る一方、8月米消費者信頼感指数が60.6と前月から大幅に低下するなど、強弱材料が交錯する中で、動意薄の展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比21.68ドル安の13,102.99ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が小動きだったことから、動きづらいとの声がある。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,045円となっており、株式市場の予想レンジは、8,950円−9,100円となっている。

為替:ユーロが上昇
28日の外国為替市場では、ドラギECB総裁が多忙のため、今週末に行われる中銀関係者の会合を欠席するとの報道を受けて、ドラギ総裁が国債買い取り計画などの取りまとめに忙殺されているとの憶測から、欧州圏の債務問題対策への期待感が高まり、ユーロが上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は78円台半ば、ユーロドルは1.25ドル台半ばとなっている。
本日は、米地区連銀経済報告(ベージュブック)の公表などが予定されているものの、週末のバーナンキFRB議長の講演に市場の注目が集まっているため、動きづらいとの声がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては78.20−78.80円となっている。

商品:NY原油反発
28日のNY原油先物取引は、カリブ海にある熱帯低気圧「アイザック」がハリケーンとなって、原油生産拠点が集中する米メキシコ湾岸に接近し、製油所での生産に影響が出始めていることや、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことなどを好感し、反発して引けた。中心限月の10月限の終値は、前営業日比0.86ドル高の1バレル96.33ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、前日までの上昇を受けた利益確定の売りが入ったことなどから、4日ぶりに反落して引けた。中心限月の12月限の終値は、前営業日比5.90ドル安の1オンス1,669.70ドルで引けた。