カテゴリー別アーカイブ: 日経225ニュース

日経225先物に特化したニュース・情報です。

どうかしてるぜ! 日本

  日本テレビ系のドラマ「家政婦のミタ」の最終回平均視聴率が40.0%と聞いてびっくりしました。放送翌日のフジテレビの朝の情報番組「知りたがり!」でも取り上げられるほどで、フジのアナウンサーも「うちも頑張ります」と、よほど悔しかったんでしょうね。
  久々に話題のドラマが出たという感じで、一応、すべての回を見ましたが、ストーリー展開はやや強引でしたが、飽きさせなかったですね。最初は、松嶋菜々子さんが主演と聞いたときは、「野暮ったいドラマだろうなぁ」と思っていましたが、不気味キャラがおもしろかったですね。
  ただ、最終回は意見が分かれるところでしょうね。家政婦のミタさんが最後に見せた笑顔。松嶋さんの演技がうまいのかどうか。私はただの素の笑顔のような気がしますが、あの場面であのようなきれいな笑顔を見せられたのはうまいと評価する人もいるでしょうね。それまでの展開を考えると、もうちょっとぎこちない笑顔を見せても良かったような気もしますが。
  でも、このご時世に40%の視聴率ってにわかに信じられませんね。たかがドラマですよ。本当に4割の世帯が熱中したんでしょうかね? 平均視聴率も20%台で、水曜日のあの時間帯にしては、破格の高さでした。皆さんの周りでそんなに話題になっていましたか? 少なくとも私の周りでは、ジョークで「承知しました」みたいなことを言う人はいましたけど、そんなに盛り上がってはいませんでした。
  確かに、面白いことは面白いのですが、正攻法のドラマではないですよね。「好きな人だけ見ればいい」って、その程度の話ですが、そんなものに、そこまで興味をひかれるものなのか?
  主人公のキャラ設定がミステリアスで、少しずつベールがはがれ興味を引いた上に、家族の絆的なところも、うまく取り入れていたので、それなりに受ける要素はありました。他局のバラエティーなんかでもパロディーで取り上げられたので、それまで関心のなかった層も少しずつ取り込んでいったんでしょうね。
  秋のドラマは結構、視聴率の高いものが多かったようですが、このところ、ドラマのヒット作があまり出なかったので、一極集中みたいな部分もあったのでしょう。
   後講釈ではありますが、視聴率が上がる要素はそれなりに考えられるし、そんなものかなぁと納得できる部分もなきにしもあらずですが、やはり、腑に落ちない部分が多いですね。というより、気持ち悪いですね。あのドラマがあそこまで数字を取るのは。
  今の日本の歪んだ部分を反映しているような気がしてなりません。逆に昼間、フジテレビなんかでやっている韓流ドラマの方が、ストーリーのつくりが素直だし、一定のファン層がいるのが理解できる気がします。
  「アメリカはトモダチ」「高齢化社会を支えるため消費税増税はやむなし」「TPPは日本の成長のために不可欠」みたいな世論が簡単に受け入れられ、また、それらを批判する側も、大して頭を働かせることなく、論理性を持たずに表面的な、感覚的なものに終始するという、何ともやり切れない気がします。
  考えに考え抜いて出した結論が結果として、まとまった数になり、マジョリティーを取るというならまだしも、一見正しそうだと思われること、もっともだと受け止められることが、実は大きな落とし穴をはらんでいて、はしごを外されると大変なことになるという点に気付かずに、安易に誘導されてしまうというのは怖いことです。
  私の感覚が世間と相当乖離しているのかもしれませんし、逆に乖離していなければトレードなんてやってられません。何せマーケットは市場の予想を裏切る方向にしか動かないし、儲けようと思ったら、人より先回りしないと不可能だからです。
  そして、最近は特にその傾向が強まっています。だから、世間の流れと違うことをすることに慣れていますが、それでもそれなりの根拠があってのことであって、支える柱がなければ成り立ちません。
  今の日本に柱が感じられないんですよね。米国の属国として、存在してきたので、仕方のない部分はありますが、それでも、守らなければならないもの、大切なものがあることくらいは気づけよと。
  まあ、これもそれも、立つ瀬がないような不安な時代に突入しつつあることに対して、どう反応していいのかわからないからこういうことになるんでしょうけれどもね。

書評「中国モノマネ工場―世界ブランドを揺さぶる「山寨革命」の衝撃」

中国モノマネ工場――世界ブランドを揺さぶる「山寨革命」の衝撃
中国モノマネ工場――世界ブランドを揺さぶる「山寨革命」の衝撃
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  正月三が日に読書でもとお考えの方に、「中国モノマネ工場―世界ブランドを揺さぶる『山寨革命』の衝撃」(阿甘著、日経BP社1980円)の一読をお勧めします。今や名実共に「世界の工場」の地位に上り詰めた中国のバイタリティーが迫力満点で伝わってくる内容で、今後の日本の製造業の在り方を考える上で、貴重な資料になる一冊です。
  タイトルは「モノマネ工場」と、日本人にとっては(おそらく韓国人や欧米人にとっても)、やや挑発的なのですが、読み進めていくと、ブランドにあぐらをかいて大きな利ざやを稼ごうとする大企業に対して、安くて高機能な製品をスピーディーに製造し、果敢に巨大な壁に立ち向かう、たくましい零細企業(山寨企業)という構図で描かれ、筆者の思いと同様、“モノマネ”をする側をつい応援してしまいたくなってしまいます。
  この本を読むと、モノマネを通じて、中国の“町工場”が市場のニーズに敏感で、しかも着実に技術力、生産能力をつけていることがよく分かります。
  戦後の日本がたどった道と重なる部分が大きく、中国のものづくりが、一過性のブームではなく、裾野の広い集積になりつつあるということが分かります。ここは、大企業の占める割合が大きく、中小企業がなかなか育たない土壌の韓国なんかとは決定的に違う点です。
  日本はすっかりお上品になってしまったので、中国でモノマネ商品が横行しているニュースなどに触れると、過敏に反応していましたが、日本も少し前までは、欧米から「サルまね」などと批判されていたのです。
  欧米の人たちは人種差別意識もあって、「日本人が追いつけるはずがない」と、技術供与などおおらかだったのですが、1970年代後半あたりから貿易摩擦が起き、バッシングが始まります。
  ただ、品質管理や生産技術など結局、ものづくりで日本人やそれに追随する韓国、台湾をはじめとするアジア勢にはかなわないということになり、米国なんかはものづくりを捨て、ソフトやサービス中心の経済構造になり、ついには金融ばくちと不動産ころがししかできなくなってしまいます。
  この本を読むと、日本のものづくりに対する自信が揺らぎます。ものづくりでは人後に落ちないと思っていましたが、中国人の貪欲な研究心や熱意に、安閑としていられないなというのが率直な感想です。
  先進国では特許や著作権、規制でものづくりは守られていますが、そこに立ち向かい、技術を蓄積するには、モノマネしかなく、中国政府がモノマネを放任しているのは、ある意味理にかなったことであります。そうじゃないと永遠に外国から技術料を支払わなければならなくなるわけですから。
  本書の中でも「純粋なオリジナルの発明などめったにない」と指摘していますが、まさにその通りですね。日本だってモノマネから始まったわけですから。
  それと同時に、中国にとって追い風になったのは、電子機器の生産が容易になっていることです。携帯電話は各キャリアーごとに基幹部品であるチップの仕様が決まっており、それほどハイテクではないにもかかわらず、中小メーカーは手が出せなかったのですが、台湾のメディアテックがチップ供給することで、「ターンキー」と呼ばれる方式での生産が可能になりました。インテルのCPUと、ウインドウズがあれば誰でもパソコンを作れるのと同様ですね。
  グーグルのアンドロイドの出現で、スマートフォンなんかは、より簡単に作れるでしょうね。基本的な仕組みはパソコンとそう変わらないはずですから。
  パソコンやテレビではすでに中小メーカーが乱立しており、特にデルのパソコンなんかはすでに十分安いので、参入のメリットは少ないですが、本書では日本メーカーが依然として優位に立っているデジタルカメラなどでも、こうした動きが進んでいる現状を紹介しています。
  今後、電子機器はますます、製造しやすくなり、過剰生産による価格下落とコモディティー化が進むことでしょう。そんな中で、もはや日本メーカーが優位性を保っている分野は、ほんのわずかしかありません。
  筆者は、大手のモノマネをして、安価で高機能な製品を生み出す中国の零細企業が、フォードによる自動車の流れ作業による生産や、マイクロソフトのウィンドウズなどに匹敵する革命を起こすと強調しています。
  電子機器の価格破壊と生産方式に大きな変革をもたらし、しかも世界的にも認知されつつある実態を見ると、うなずけますね。
  ただ、モノマネ天国の中国市場であっても(いや中国だからこそというべきか)、ブランドに対する信仰は根強く、根底から覆すには至らないのではないかというのが私の意見です。
  私はiPhoneではなく、国内メーカー(ソニーエリクソンなので一部海外ですが)のスマホを使っていますが、一部足りないところはあるなと感じつつも、「やはり日本メーカーはいいな」と感じますし、安心感があります。
  ただ、バイタリティーあふれる、やんちゃな中小企業がたくさん存在するというのは、中国にとって頼もしいことでしょう。技術力なんてあっという間に身に付けて、日本や韓国などあっという間に凌駕してしまうでしょう。いずれモノマネの域を超えて、あたらしいものを生み出す原動力になることもあるかもしれません。
  とにかく、中国の果敢な挑戦者たちと比べると、日本はスピード感がなさすぎです。電子立国、技術立国として日本がもてはやされたのは、時代の流れがまだゆっくりしていた時代ですからね。日本は約半世紀にわたって、ブラウン管テレビを作って、メシを食ってきたわけです。
  本書を通じて、日本は本当に技術革新や、生産効率化、人々の嗜好の変化の速度が速い時代に対応できているのか? 競争力はあるのか? 考えさせられましたね。
  それに、狭い日本で萎縮しているのもバカバカしくなります。引きこもりが悪いことだとはいいませんが、時々は広い世界に目を向けることも大切ですね。

12月26日のポイント

  素直に上に抜けるなら乗ってもいいとは思いますが、大納会をにらんで、ややこしい動きをするんでしょうね。先々週の8660での攻防が気になるところではあります。あそこまで買いにこだわったので、何かあるような気はしますが。
  ただ、普通に考えると、先物ではなく、日経平均に上昇の要因があまり見当たりません。NYダウは欧州の金融緩和を燃料に上昇しましたが、誰が日本株を買うのか? 出来高はなくても、強引に先物主導で上昇させるのか?
  本気で相場のことを考えなければならないのは、1月中旬以降です。それまでは、テキトーに付き合っていた方がいいと思います。

10870
10780
10670
10560
10480
10330
10310
10200 直近高値
10160
10130
10110
10070
10050
10040 震災後戻り高値
10010
9980
9930
9910
9880
9850
9830
9790
9750
9730 
9710 6月28日高値
9690 
9670
9660
9650
9630 
9600
9580
9550
9520~9530
9430~9440
9360~9370
9310
9280 38.2%押し
9200
9110
9060
9000 50%押し
8930
8900
8870
8850
8830
8800
8760
8710 61.8%押し
8660
8630
8610
8580
8500
8470
8440
8400
8360 76.4%押し
8310
8290
7800 震災後安値

クリスマス

  クリスマスをどういう形で迎えるかということをこの2、3カ月ずっと考えていましたが、週末の米国市場は、お約束の「クリスマスラリー」をやりましたね。シカゴ日経先物終値も8540円ですが、直近高値が8700円台であることを考えると、しょぼい感じは否めません。欧州株も堅調でしたが、上昇幅は知れています。
  私自身は迷いましたが、3連休でブラックボックスなので、ノー・ポジションです。欧州問題で何が飛び出すか分かりませんし、野村証券破たんのうわさもこのところくすぶっていますしね。
  米国の投資家にとっては、クリスマスプレゼントとなりましたが、他人の犠牲の上に成り立っていることを忘れてはいけません。実質的な欧州版量的緩和を行い、欧州の金融機関に資金を融通させ、それが米国株に流れ込んだという、単純な構図です。
  2000年代初頭に日本の金融機関に嫌がらせをして、金融不安とデフレをあおり、ゼロ金利、金融緩和を強要し、いわゆる「キャリートレード」で資金誘導し、株高、ドル高、不動産バブルを演出したのと同様です。それがコントロール不能な状態まで膨張し、崩壊して今に至っています。
  米国自身が行った2度にわたる金融緩和と合わせて、リーマン・ショック後のどん底から、プチバブルを形成して、小康状態を保っているというのが現在の状態です。全体的にやや小康状態の兆しは見えますが、米国の不動産市場の状況や、欧州の財政問題、金融機関が抱える問題を見ても、何一つ問題は解決していません。
  欧州の金融緩和というカンフル剤が効いて、株価は上昇しましたが、何もなければ、ずるずると後退し、せいぜいレンジ相場を維持するのが精いっぱいですね。
  ドルは、このところ78円台を維持しています。もしかすると年末年始にかけて、戻りを試す場面もあるかもしれませんが、長続きしないでしょうね。おそらく。今年の夏以降、10兆円超の為替介入が行われましたが、ここまで、たかだか史上最安値の75円前半から3円弱戻したにすぎません。
  この先さらに欧州にユーロを増刷させたり、何らかの形で日本に金融緩和や為替介入させることで、金融市場を安定させようという魂胆が透けて見えますが、自転車操業のようなことがいつまで続くのか? 
  欧州もこのところの動きをみると、どうやら完全に米国の金融奴隷と化しつつあるようで、ボロボロにされ、最後は米国のハゲタカの残党や、中国やなんかの餌食になるんでしょうね。日本が米国債を買い支え、潤沢な円資金を米国のハゲタカどもに供給する形で、優良企業の株や、一等地の不動産を買い荒らされたのと同じような動きが起きるでしょう。
  ただ、こんなことをやっていても、早晩、通貨が信認を失うことになるでしょうね。ここのところ新興国から資金を引き揚げる動きもあって、金価格が軟調ですが、リスクヘッジのために金購入を検討するならば、チャンスかもしれません。
  紙のお金をコントロールすることで、米国は覇権を維持し、欧州もその恩恵を受けてきたわけですが、インチキは明るみになりつつあるし、いつまでも騙されることもないでしょう。当の紙幣を動かしている人たちでさえ、自分たちが何をやっているのか、分からなくなっているようなフシもあります。
  これは何度でも指摘しておきますが、欧米主導のイカサマな世界支配がいよいよ終ろうとしています。ただ、この人たちは極めて野蛮な(野蛮という意味では日本人だって野蛮だし、中国人だろうが韓国人だろうが台湾人だろうがフィリピン人だろうが・・・同様です。あくまで程度の問題なのですが・・・)人たちで、21世紀になっても、戦争を起こしたり、人を殺すことで、優越的な立場を維持しようとしています。
  金融詐欺が行き詰りつつあるということで、9・11テロのような不自然で不可解で、世界を震撼させるような出来事を起こす可能性が高まっています。朝鮮半島かもしれないし、イランかもしれないし、日本で起きるかもしれないし、予想もしなかったような場所かもしれません。
  またまた、他人の犠牲によって延命を図るのでしょうが、そんなやり方がいつまでも通用するとは思えません。今までの世界のシステムが、他人の犠牲によって成り立ってきたし、日本人だって意図しないにしても、米国に間接的に加担してきたという意味では、間違いなく共犯者なので、なかなか、脱却するのは難しいでしょうが、このシステムは変える必要があるでしょうね。
  それにしても、クリスマスになると、なぜみんな鶏を食べたがるのか(私自身も含めて)? デパ地下からスーパー、コンビニ、ファストフードに至るまで、鶏、鶏、鶏のオンパレードですね。
  何事にも犠牲はつきものなのですが、せめて謙虚さと、感謝の気持ちだけは少しでも持っていたいものです。でもフライドチキンはおいしいんだよな。

来週の予定

【26日(月)】
日中首脳会談

【27日(火)】
21:45 米ICSC週間小売売上高
22:55 米レッドブック週間小売売上高
23:00 米10月S&Pケースシラー住宅価格指数
24:00 米12月消費者信頼感指数

【28日(水)】
08:30 日11月全国消費者物価指数
08:50 日11月鉱工業生産(速報)

【29日(木)】
28:00 ユーロ圏11月マネーサプライ
22:30 米新規失業保険申請件数
23:45 米12月シカゴ購買部協会景気指数
24:00 米11月中古住宅販売成約指数

【30日(金)】
09:30 豪11月民間部門信用
11:30 中国12月HSBC製造業PMI(確報)
19:00 日12月外国為替平衡操作実施状況
24:00 米12月ミルウォーキー購買部協会景気指数