今年のゴールデンウイークは曜日配列の関係で、最大で9連休と、ちょっとした長期休暇の人もいるようですが、東日本大震災直後で自粛ムードだった昨年と比べると、華やかなムードですね。振り返ると昨年のゴールドウイークは何をしていたのか、全然記憶がありません。
ただ、傾向としては、近場で過ごせて、かつお金はあまり使わずに安上がりで済ませてしまおうという、この十数年来の流れは変わっていないようです。
東京スカイツリーがゴールデンウイーク中に開業していれば、間違いなく、首都圏では一番の人気スポットになっていたでしょうが、営業開始は5月下旬ということで、そのおかげで、最近相次いでオープンした、ダイバーシティ東京、三井アウトレットパーク木更津、渋谷ヒカリエに、人が集中しているようです。
首都圏の動員力はやはりすごいですね。渋谷なんて年がら年中人でごった返していますが、連休中はいつも以上に混雑しています。ヒカリエは入店制限するほどの盛況で、話のタネに行ってみようかとおもったのですが、文字通りの長蛇の列を見て、即座にあきらめました。
元々、行列やら人混みは嫌いだし、人と同じようなことをするのを好まず、長時間待ってまで入店するなんてばかばかしいと思っていたのですが、「あわよくば」とついつい欲をかいてしまいました。辛口の小島慶子さんもツイッターで、「原宿や渋谷に新しい場所が出来て大賑わいだと聞いた。なんで空いてから行かないんだろう…いや、いいんだけど、不思議で」とつぶやいていて、同感だったんですけどね。欲張りなものでつい・・・。
山田五郎さんだったと思いますが、辛辣な批評をしていて、ヒカリエは従来の百貨店の延長上だし、ダイバーシティは、低価格帯のファッションブランドばかりで、安売りによる客集めにすぎず、木更津のアウトレットモールも同様だ、みたいなことを指摘されていました。
大きな施設をつくって、人を集めようとすると、どうしても従来の延長上みたいな発想にならざるを得ない部分もあるんでしょうけどね。ヒカリエみたいな都心の一等地だと、人を集めやすいでしょうから、ほんの少し目新しさを打ち出しておけば、ある程度は、うまくやっていけるでしょう。
ヒカリエに入っているブランドを見る限り、人気があって勢いも感じられるお店が多いですが、山田さんの指摘通り、その辺の百貨店とは大きく変わらない感じです。アドバンテージとしては、店が多いので、はしごせずに済むことぐらいでしょうか? ただ、欲しいものを探すなら、私は新宿の伊勢丹メンズとか丸井メンとかの方が、男性用に特化していて、よくまとまっているので、使い勝手がいいと思いますけどね。
ダイバーシティは時間があったので、連休直前に行ってみましたが、これまた山田さんの言った通りですね。若い世代に人気がある低価格帯の衣料品のブランドが充実しているので、平日でしたけど、若い人でそこそこごった返していました。連休中もかなりの集客なんでしょうね。
ただ、基本的な施設づくりとしては、郊外の「イオンモール」と変わりありません。「ユニクロ」「ABCマート」「タワーレコード」「ダイソー」といったよく見かける面々が入店しています。
お台場のテレビ局が近隣ということもあってか、やたらとダイバーシティを取り上げるので、どんなにすごいのかと思いましたが、まあ、想像できる範囲だと思います。ガンダムのテーマパークみたいなのがあるのと、ラウンドワンがあるのが、ショッピングだけでなく遊べるので使い勝手がいいところでしょうか? 「フォーエバー21」とか「H&M」が一か所にあるのは便利かもしれませんね。
日本初上陸という「アメリカン・イーグル」に行ってみましたが、鳴り物入りの割には大したことありませんでした。アメリカンカジュアルにありがちなんですが、生地の質や縫製がとても粗雑です。値段は安めなのですが、安物買いの銭失いになりかねないなという気がします。
これだったら、私は「GAP」の方が、ちょっと値段は高いけど、まだ品質はいいので、値打ちはあると思います。GAPのデニム類は結構、つくりもしっかりしていて使い勝手がいいですけどね。
ためしにアメリカンイーグルの5900円のジーンズを買ってみたんですけど、スリムタイプの割には、やや横に広がっているし、一日来たら、ウエストがやや広がってしまいました。私はダイエットが奏功し、今では、スキニースリムのものも余裕で着られるので、これでは困ります。
アメリカンイーグルってかなり古くからあるブランドのようですが、私は米国で暮らしたことがあるにもかかわらず、存在は知りませんでした。カジュアルはGAPやその系列のバナナリパブリックで大体、要は足りますからね。ちょっと期待していたんですけど、明らかに品質もデザインもGAPより見劣りするので、使えないですね。
所詮は、米国人の商売ですからね。しょうがありません。ユニクロがいかに価格と品質を両立させるために、努力に次ぐ努力を積み上げているかということが分かります。
お台場はアクセスが悪いので、“値ごろ感”みたいなコンセプトをはっきりさせた方が集客しやすいんでしょうけどね。近くのヴィーナス・フォートが中の上あたりの客層をターゲットにしている分なおさらでしょう。
今でこそ、お台場は注目を集めるようになりましたが、だだっ広い上、明確な都市計画を基に、まちづくりを進めたわけでないので、街歩きをすると長い距離を歩かないといけなかったり、やたらと階段を上り下りしなければならず、非常に疲れます。もっとコンパクトで効率的な街にすれば魅力は増すと思うんですけどね。
木更津のアウトレットは、遠いので何かそちらの方面に用事がなければ、行く機会はなさそうですね。敷地面積が広そうなので、おそらく、その辺のアウトレットよりもたくさんの店が集まっているのでしょう。三井アウトレットは幕張や南大沢にあるし、プレミアムアウトレットも佐野にあるので、まあ、これらで用は足りますね。
アウトレットも、よほど吟味して選ばないと、買って帰って、いざ着てみたらがっかりすることはよくあるので、最近はあまり利用していません。低価格品には低価格品なりの理由があるということです。
相次いで大きな商業施設が開業したので、どうしても関心が向いてしまいますが、世の中がひっくり返るようなものではどうやらなさそうですね。長引く景気低迷や若者がお金を使わなくなったことなどなど、全体として、陰気くさいムードが続いていることに変わりはなく、それを吹き飛ばすようなブレークスルーがほしいものです。