金融市場が緊迫していたので、しばらくシリアスな記事ばかりでしたが、久しぶりにラーメン店訪問記再開です。今回は身近にあったらいいなと思える、飽きのこない味が魅力的なお店です。
今回、訪れたのは、7月25日に紹介した府中の「麺創研 かなで改」に続き、京王線沿線の調布にある「たけちゃんにぼしらーめん」です。
情報誌やネットを検索すると、京王線沿線は煮干しスープで勝負するラーメン店が多く、煮干し好きの私としても、非常に闘志をかき立てられます。たけちゃんにぼしらーめんは店名からして、いかにもという感じで、かねて行ってみたいと思っていました。
新宿から準特急で15分。駅北口から1分くらいの距離で、アクセスは悪くありません。午後1時半すぎに訪れたのですが、客は4割程度と空いていました。店内は広く、食べログによると、カウンター16席、テーブル6席の計22席ですが、一席一席のスペースが広く、ゆったりとしています。
私が訪れた時は、店の看板のイラストのおじさん(ご主人)と、若い店員さん2人がいました。ご主人はイラストと比べると、こわもてで、ホームページによると、2006年にブログが炎上したという、ちょっとやんちゃなエピソードをお持ちのようです。
煮干しの香りが漂う中、どんなラーメンが出てくるのか、期待が高まります。注文して5分弱で、スペシャルらーめん(990円)が出てきました。
れんげでスープを軽くすくい、口に運ぶと、やさしい味がしました。煮干しラーメンを売りにする店は、とんがった味を打ち出してくるケースが多いのですが、どちらかというと煮干し風味の醤油ラーメンという感じで、永福町・大勝軒に近い味だと思います。あちらは井の頭線ですが、同じ京王線同士、影響し合うものがあるのでしょうか?
この系統の味はオーソドックスで飽きがこないですし、定期的に食べたくなります。家の近所にあればいいなと思う味ですね。ラーメンにそれほど詳しくない人でも、満足感を得られるのではないでしょうか。煮干しの味を際立たせる、府中のかなで改とは、方向性が違いますね。どちらもアリだと思います。
食べやすいので、一気に箸が進みます。煮玉子は、今はやりの黄身が半熟のものでした。スープの味からすると固ゆでにした方がインパクトがあるような気がしました。そう考えると、荻窪・丸福の固ゆでの煮玉子は絶品だなとあらためて感じます。
具材はこのほか、ナルト、シナチク、ノリ、チャーシュー、きざみネギとこちらもオーソドックスでした。個人的にはもやしをのせてほしかった。このスープに合うと思うんですよね。
私はおいしいラーメンの条件の一つとして、もやしがおいしいという点を重視します。高級食材でもないし、一気に食べると、通り過ごしてしまいがちですが、味や食感にアクセントがつき、ラーメンが引き立ちます。
とはいえ、総合的には、とてもいいラーメンだったと思います。納得のいくものでした。
調布といえば、「ゲゲゲの鬼太郎」の作者水木しげるさんが住む街。昨年のNHKの連続ドラマ「ゲゲゲの女房」で再び注目されたこともあって、ゆかりのものが目につきました。
私はドラマ好きですが、キャストが松下奈緒さんと向井理さんという、きれいどころでまとめてきたので、リアリティーが感じられず、ゲゲゲの女房はほとんど見ませんでした。周りを見渡しても人によって好き嫌いが分かれるようで、私は後者でした。
調布は深大寺でも有名ですね。私はラーメン好きですが、そば好きでもあるので、ぜひ、深大寺を訪れたいと思います。
東京ラーメンは中華そばと、日本そばを融合させた味なので、ラーメンと日本そばは非常に親和性があります。ラーメン店と合わせて、おいしいそば店も紹介していければと思います。