食欲の秋~北海道グルメ紀行① 塩ホルモン

  北海道旅行から戻って一段落したので、先日予告した通り、今回の旅で訪れた、グルメスポットを紹介したいと思います。いつもはラーメン店の訪問記を書いていますが、おいしいと思う店をご紹介するとともに、後々のために記録として残しておきたいという動機からです。
  心の底から楽しいと思える旅行だったのですが、少し気がかりだったのは、リーマン・ショック後の不景気に加えて、東日本大震災で外国人観光客が日本を敬遠したり、自粛ムードなどもあって、全体的に活気が失われていたことです。おそらく、日本の多くの地方が同じような状況でしょう。
  今回、北海道のグルメ紀行として紹介するのは、少しでも多くの人に関心を持ってもらい、それが地域の活性化につながれば、いいなと思ったからです。勝ち組トレーダーの方も多いでしょうから、ぜひ利益の有効活用の一つとして、北海道をはじめ、日本各地を訪れ、おいしいものを食べ、素晴らしい景色を楽しみ、心身ともにリフレッシュすることもご一考いただければと思います。




  さて、初日は札幌に住む、大阪から移住した友人と7年ぶりに再会することになり、ススキノで一杯やろうということになりました。私の希望で選んだのが、旭川名物の塩ホルモンの店「炭や」です。
  なぜ札幌なのに、しかも札幌の次に旭川をおとずれるのに、ここで旭川名物を選ぶのかということについては、後々ご説明したいと思います。札幌を訪れた観光客がまず頭に浮かぶのは、ジンギスカンとかカニとか、海鮮丼とか、寿司といったところでしょうか? あとは札幌ラーメンとか。
  おそらく、北海道旅行をされる方は、札幌以外にも函館とか、小樽とか、釧路とか、稚内とか、ほかの地域も訪れるケースがほとんどだと思います。海産物は札幌もおいしい店はたくさんありますが、あえて札幌で食べなくても、ほかで食べるチャンスは多いと思います。
  だからあえて札幌で海鮮という選択肢を取るよりも、肉系を選ぶのもいいのではないでしょうか? ジンギスカンはあまりにも定番なので、ちょっと目線を変えて、塩ホルモンというのも面白いと思います。
  ただ、今回に関しては、私がしばらく塩ホルモンを食べていないから、とにかく食べたいというのも塩ホルモンにした一つの理由です。


  ススキノ交差点で友人と待ち合わせ、炭やに向かいました。炭やのホームページによると、旭川が本店、札幌市内に3店あり、なんと埼玉の大宮にも支店があるそうで、灯台下暗し。全然知りませんでした。いとこが大宮にいるので、知っていたら、彼をさそって訪れていたと思いますが・・・。ちなみに盛岡にもフランチャイズ店があるようです。
  でも、北海道で食べるのがやはり一番。札幌中心部にある炭やの支店は、狸小路商店街の西の方にあります。




  事前にネットで検索でもすればよかったのですが、下調べは何もせず、直行したのですが、店は、私が知っている場所にあり、古民家風のたたずまいも変わっていませんでした。




  北海道の料理は、海鮮系なんかとくにそうなんですが、素材があまりにも新鮮でおいしすぎるので、あまり手を加えないのが特徴です。逆に料理すると逆にまずくなってしまう。シンプルかつ豪快なんです。塩ホルモンも、塩とコショウまたはガーリックパウダーをつけて、簡素な味付けで食します。
  素材がいいものは、それだけで十分なんですよね。上ホルモン、サガリ、トントロ、ナンコツといった定番ものを頼みました。あとちょっと面白いところはヒゾウですかね。
  基本的には豚モツなのですが、牛のカルビやレバー、ラム肉、鶏なんかもありますし、焼き肉店同様、キムチ、ナムル、テールスープ、クッパなどなどといった、定番のサイドメニューの面々もばっちりそろっています。
  東京の新橋あたりのホルモン店だと、最近、脂付きのホルモンなんかをよく目にしますし、健康を気にしつつ、結構やみつきになってしまうのですが、炭やのホルモンはほとんど脂が付いておらず、ヘルシーです。純粋にホルモンの食感を楽しめます。
  下味におそらく、ごま油なんかをほんの少しつけているのでしょうか、それが香ばしさと味に深みを加えています。ビールによく合い、脂付きホルモンと違って、胃もたれしないですね。
  友人と6時前に入店し、ホルモンの追加注文や、ビールからワイン、焼酎へと移行しつつ、酒を酌み交わし、なんと5時間近く滞在。それでも、上ホルモン一皿420円という安さもあって、一人5000円程度の支払いで済みました。東京だと1万円近くいくでしょうね。
  友人との話はつきなかったのですが、翌日仕事があるということで、これにて散会。私は友人で別れた後、締めでラーメンを食べに行きました。(続く)