2012年5月30日のマーケット予想

株:NYダウ反発
29日の米株式市場は、26日に行われたギリシャの世論調査で、緊縮財政策を支持する政党が得票率を伸ばしていることが明らかになり、同国がユーロ圏に残留する可能性が高まったことや、3月S&Pケース・シラー住宅価格指数が前月比+0.1%と改善の兆しがみられたことなどを好感し、反発して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比125.86ドル高の12,580.69ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が上昇しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8655円となっており、株式市場の予想レンジは、8,600円−8,700円となっている。

為替:ユーロが下落
29日の外国為替市場では、米格付け会社イーガン・ジョーンズ・レーティングスが、スペインの財政悪化と銀行支援に伴う政府の負担をめぐる懸念を理由に、同国の格付けをBB-からBに引き下げたことなどを背景に、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台半ば、ユーロドルは1.24ドル台後半となっている。
本日は、ユーロ圏5月消費者信頼感指数(予想:-19.3)、米4月中古住宅販売保留(予想:前月比+0.1%)などの経済指標の発表が予定されている。また、スペインをめぐる動向には注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.20−79.80円となっている。

商品:NY原油反落
29日のNY原油先物取引は、欧米の株式市場が上昇したことなどを好感し、一時、92.21ドルを付けた。しかし、その後は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、米格付け会社がスペインの格付けを引き下げたことなどを嫌気した売りが入り、マイナス圏に沈む展開となった。中心限月の7月限の終値は、前営業日比0.10ドル安の1バレル90.76ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどが嫌気され、反落して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比20.20ドル安の1オンス1,548.70ドルで引けた。