2012年4月7日のマーケット予想

株:NYダウ続落
4日の米株式市場は、米4月雇用統計で、非農業部門雇用者数が+11.5万人と市場予想を下回った。さらに、失業率は8.1%と前回から低下したものの、労働参加率が前月の63.8%から63.5%に低下し、職探しをあきらめた人の数が増加したことが要因だったことから、今後の米景気先行きに対する懸念が強まり、3日続落となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比168.32ドル安の13,038.27ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落したことや、フランス大統領選挙を受け欧州債務危機への懸念が増加していることなどがマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,150円となっており、株式市場の予想レンジとしては9,000円−9,200円となっている。
 
為替:リスク回避の動きが強まる
4日の外国為替市場では、米雇用統計が悪い内容だったことを受けて、リスク回避の動きが強まり、ユーロや資源国通貨が下落し、安全通貨といわれる円が買われる展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台後半、ユーロドルは1.30ドル台後半となっている。
本日は、6日に行われたフランス大統領選挙で現職のサルコジ大統領が敗北したことや、ギリシャの総選挙で、連立与党が過半数に達しないとの見方が強まり、今後の欧州圏の動向に対する懸念が強まる中で、ユーロが軟調で推移しており、今後の動向に注意が必要である。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.20−80.20円となっている。

商品:NY原油続落
4日のNY原油先物取引は、米雇用統計が失望する内容だったことや、石油輸出機構の増産観測などが嫌気され、100ドルの大台を割り込んで引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比4.05ドル安の1バレル98.49ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、米雇用統計の悪化を受けて、追加金融緩和への期待感が高まり、反発して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比10.40ドル高の1オンス1,645.20ドルで引けた。