2011年6月15日のマーケット予想

株:NYダウ続伸
14日の米株式市場は、5月小売売上高が前月比-0.2%となり、11ヶ月ぶりに前月比でマイナスになったものの、市場予想より小幅なマイナスにとどまり、景気減速への過度な懸念が薄れたことや、家電大手ベスト・バイが発表した決算内容が予想を上回ったことから、小売株などを中心に幅広い銘柄で買いが入り、続伸して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比123.14ドル高の12,076.11ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が上昇したことや、為替市場でも円高基調が一服しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,605円となっており、市場の予想レンジとしては9,500円−9,650円となっている。

為替:ユーロが上昇
14日の外国為替市場では、米国の経済指標が市場予想を上回り、世界景気の先行きに対する過度の懸念が薄れ、株式市場や商品市場が上昇する中で、リスク回避の動きが後退し、ユーロや資源国通貨が買われる展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台半ば、ユーロドルは1.44ドル台半ばとなっている。
本日は、英4月失業率(予想:4.6%)、ユーロ圏4月鉱工業生産(予想:前月比-0.2%)、5月米消費者物価指数(予想:前月比+0.1%)、6月NY州地区連銀製造業景況指数などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては80.00−81.20円となっている。

商品:NY原油急反発
14日のNY原油先物取引は、英国と米国の経済指標が市場予想より良い内容となり、世界景気の減速懸念が後退したことなどから買い戻しが入り、急反発して引けた。中心限月の7月限の終値は、前営業日比2.07ドル高の1バレル99.37ドルで引けた。
NY金先物取引でも、中国が発表した5月消費者物価指数が前年同月比+5.5%となり、中国のインフレに対する懸念が強まったことや、原油相場の急反発などを材料に買いが優勢となり、反発して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比8.80ドル高の1オンス1,524.40ドルで引けた。