株:NYダウ反落
23日の米株式市場は、ユーロ圏財務相会合の行方に注目が集まる中で、欧州債務問題をめぐる協議の進展に対する期待が膨らんだことなどを背景に、上昇して始まった。ただ、このところの上昇を受けた利食い売りも出たことから、徐々に売りが優勢となり、S&P500種はプラス圏を保ったものの、NYダウとナスダック総合指数はマイナス圏に沈んだ。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比11.66ドル安の12,708.82ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場はほぼ横ばいだったものの、欧州株式市場が上昇して引けたことや、為替市場でユーロ高が進行しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,795円となっており、株式市場の予想レンジとしては8,750円−8,850円となっている。
為替:ユーロが上昇
23日の外国為替市場では、ギリシャのデフォルト回避のための同国政府と民間投資家の債務減免交渉が合意に至るとの期待感が強まる中で、ユーロが上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は77円近辺、ユーロドルは1.30ドル台前半となっている。
本日は、日銀金融政策決定会合(政策金利の公表)などが予定されているものの、市場の注目は欧州の債務問題をめぐる動向に注目が集まっており、引き続き要人の発言などには注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.70−77.30円となっている。
商品:NY原油反発
23日のNY原油先物取引は、欧州連合がイラン産原油の前面禁輸措置を決めたことを受けて供給ひっ迫懸念が高まったことや、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことなどを背景に買いが優勢となり、反発して引けた。中心限月の3月限の終値は、前営業日比1.25ドル高の1バレル99.58ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことに加えて、テクニカル上の重要な抵抗線となっている200日移動平均線を上回ったことを受けて、テクニカルな買いも入り、続伸して引けた。中心限月の2月限の終値は、前営業日比14.30ドル高の1オンス1,678.30ドルで引けた。