2012年7月18日のマーケット予想

株:NYダウ反発
17日の米株式市場は、金融大手ゴールドマン・サックスやコカ・コーラの企業決算が堅調だったことを好感し、上昇して始まった。しかし、その後、バーナンキFRB議長の議会証言で、追加金融緩和に具体的に言及しなかったことが嫌気され、一時マイナス圏に沈んだ。ただ、失業率が低下していないことが明らかになった時や、デフレリスクが増大した時には、適切な追加緩和を講じる用意があると発言したことを好感し、切り返す展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比78.33ドル高の12,805.54ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が上昇しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,780円となっており、株式市場の予想レンジは、8,700円−8,850円となっている。

為替:ドルが乱高下
17日の外国為替市場では、バーナンキFRB議長の議会証言で、追加金融緩和に具体的に言及しなかったことを受けて、ユーロドルが一時1.21ドル台後半を付けるなど、ドル買いが進行した。しかし、その後、適切な追加措置を講じる用意があると発言したことから、一転してドルが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台前半、ユーロドルは1.22ドル台後半となっている。
本日は、米下院でFRBバーナンキ議長の議会証言が予定されている。経済指標の発表では、6月米住宅着工件数(予想:74.0万件)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては78.70−79.30円となっている。

商品:NY原油続伸
17日のNY原油先物取引は、バーナンキFRB議長の議会証言を受けて、失望売りが膨らみ、一時87.41ドルまで下落した。しかし、その後は、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことや、クリントン米国務長官がイスラエル首相とイラン制裁強化などで協議したとの報道から、地政学的リスクが強まったことなどを背景に値を戻し、5日続伸となった。中心限月の8月限の終値は、前営業日比0.79ドル高の1バレル89.22ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、バーナンキFRB議長の議会証言を受けて、早期の金融緩和期待感が後退し、続落して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比2.10ドル安の1オンス1,589.50ドルで引けた。