(前回から読む)
小泉内閣の時に三位一体の改革(国庫補助負担金、税財源、地方交付税の一体的改革)と言われた地方自治改革は、平成の大合併によって多くの中核市(人口30万人都市)を誕生させた以外は大きな成果がなく、財源と権限の不一致はそのまま残された。市町村の数は半減(3232から1732)し、市町村の財政規模は平均して倍になったが、今回の震災に自力で対応できる規模になった自治体は少なかった(東北地方の中核市は青森、盛岡、秋田、郡山、いわきの5市)。
最も早く動いた「関西広域連合」
市町村がそれなりに大きくなっただけ、都道府県の役割は中途半端になり、今回の震災で県が果たした役割も国県道や二級河川など県管理施設の復旧だけであり、後は情報を収集して国に報告したにすぎない。
武田薬品工業が約1兆1200億円でスイス製薬企業を買収。国内史上3位の海外企業買収に「高値づかみ」の声も。批判をいとわずグローバル化を進める武田経営の真価とは。
「今回の買収が我々にもたらすベネフィット(利益)について、確信と興奮に満ちている」。5月19日、スイスの製薬企業ナイコメッド買収を発表する会見の冒頭で、武田薬品工業の長谷川閑史(やすちか)社長は高揚した面持ちで宣言した。そして、会見の最後には同じ言葉を今度は英語で繰り返してみせた。
買収を発表する武田薬品工業の長谷川閑史社長
買収金額は96億ユーロ(約1兆1200億円)。日本企業による外国企業の買収としては史上3番目の規模だ。
高齢化地域ほど高い「1票の価値」
そもそも現行の財政・社会保障制度は、第4回コラム「サンデル教授に問いたい『搾取』の正当性」で説明したように、孫は祖父母よりも1.2億円も損をするという「世代間格差」を引き起こしている。
この背景には、少子高齢化の進展に伴い、有権者に占める老齢世代の比率が増大し、その結果として老齢世代の政治的発言力が増加しつつあるという現状がある。つまり、上記の1.2億円もの世代間格差は、このように強い政治的発言力を持つ世代が、財政赤字や賦課方式の社会保障(年金・医療・介護)を通じて、若い世代や選挙権を持たない将来世代に過重な負担を押し付けている結果という解釈もできる。
米国の量的緩和第2弾(QE2)がまもなく終わろうとしている。QE2は、米国経済にどのような効果をもたらしのだろうか。
筆者は、少なくとも米国経済の回復に、大きく貢献したと考えている。量的緩和(通貨量の増大)は、まずドル安と金利の低下を導いた。その後若干のタイムラグの後、デフレ回避、株価反転上昇、景気回復が実現している。以下、それぞれをデータによって確認する。
量的緩和がドル安と金利低下を導いた
まず通貨量の増大と為替レートの低下(ドル安)との関係を見る。為替レートに影響を与える要因は多数ある。「通貨量」は重要なものの一つである。需要と供給の基本的な関係として“量”が増加すれば“価格”は低下する。
東日本大震災では日本の電力供給システムの「もろさ」が思わぬ形で露呈した。福島第1原子力発電所事故の影響から、3月には東京電力管内で計画停電があり、またこの夏にも電力不足が懸念されている。
30億円のロボットを放置
もともと日本の電力政策は、安定供給の名の下、各電力会社に割り当てた地域を独占させ、発電から送電までのすべてを担わせるという「垂直統合型」の方法をとってきた。なぜ「垂直統合型」と言われるのかといえば、各電力会社が発電から送電までの一連の過程を「垂直」に「統合」して電力を供給するからである。つまり、日本はこれまで、「独占」と「集中」によって電力の安定供給を目指してきたわけだ。