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紅葉の秋~日光を訪れる 後編



  朝、たまたまテレビを見ていると、首都圏の紅葉について特集がありました。やはり、東京電力福島第1原発事故の影響で、どこの行楽地も訪問客数が激減しているとのこと。
  来年も再来年も「放射能怖い」「放射能怖い」って大騒ぎしているんでしょうかね? 事故が起きてしまった以上は放射能と共存せざるを得ないのは宿命です。
  でも、米国や旧ソ連、中国が大気圏内で核兵器の実験をやっていた時期と比べても、現在の放射能のレベルは低いらしいですし、世界には自然の状態でも、福島県内よりも放射線量が高い地域が少なからずあります。放射能に弱い体質の人がいる一方で、適度な放射線を浴びると、多くの人は、毒であるお酢を飲むと抵抗力が増すのと同様、長寿になるというデータもあります。
  笑っちゃうのは、放射能が怖いからと言って、西日本の方に疎開までしちゃった人たちですよね。さっさと方向転換して東京に戻ってくればいいのに、意地を張ってしまってとりかえしがつかなくなってしまった。
  某有名ブログのおばさんなんかは、九州まで逃げちゃったみたいですけど、今後、どのツラ下げて生きていくんでしょうかね。相変らず「放射能やばい、やばい」とデマを流していますが。自己正当化するしかないんでしょうけどね。
  俳優の山本某さんもそう。3年くらいしたら、誤りに気付くのですかね。


  さて、気温はおそらく10度を切っていて、時間があれば中禅寺温泉でひと風呂、温まっていきたいところでしたが、夜に予定があり、湯葉せいろそばを食した後、日光市街地へ下山することにしました。
  いろは坂を下るのですが、「いろは坂」ってくねくねと曲がった坂の単なる総称ではなく、カーブの一つ一つが「い」「ろ」「は」「に」「ほ」「へ」「と」・・・と、順番にならんでいるんですね。初めて知りました。






  日光市街には世界遺産の東照宮など、見どころがありますが、その前にやっておかねばならないミッションがあります。
  日光金谷ホテルの名物「百年カレー」を食べることです。毎度、日光を訪れるたびに行こうと思っていたのですが、1時間待ちとかざらなので、時間がなくてかなわずじまいだったのですが、今度こそは、待ってでも食べようと、気合を入れて臨みました。


  全体的に観光客が減っている影響なのですかね。午後2時前で、お昼時は過ぎていたこともあったのでしょうけれども、30分ほどの待ち時間で済みました。
  金谷ホテルのカレーは、その名の通り、100年前のレシピを基に、当時のカレーを再現したものです。カレーのルーが黄色がかっていて、若干の透明感があって、一見、タイのグリーンカレーに近い色でした。
  いわゆる欧風のもったりした感じかと思っていましたが、見た目はアジアンな感じで、やはり、インドとかタイなどアジアで食されていたカレーの影響を受けていたのでしょうね。
  それでいて食べてみると、「日本のカレー」の味なんですよね。見た感じとは裏腹にエスニック感は完全に抑えられていて、万人に受け入れられやすい、食べやすい味でした。
  これぞ、カレーの原型という感じでした。素朴で記憶に残りやすい味でした。1995円という価格は、値段だけ見ると、驚きがありますが、格式あるホテルのカフェで食事をすること、100年前のカレーを食べられる珍しさを考えると、リーズナブルと言っていいでしょう。






  朝、軽い朝食、華厳の滝を展望する前のすいとん、湯葉せいろそば、百年カレーと、すでに4食。やや苦しかったのですが、せっかくここまで来たのだから、世界遺産群を見ておかない手はありません。
  正直、仏教、神道といった、日本の宗教は、今もそうですが、当時のインテリ層が真実、真理を正しく追及できなかったがために、インドの宗教やキリスト教、中国の道教の影響がごっちゃになっていて、でたらめだし、何ら心に響くものはないのですが、観光地に来て、理屈を並べ立てるのも無粋なので、その場の雰囲気に身をゆだねることにしました。




  日光は、東京より気温が低いので、別荘地、避暑地として開発され、夏に訪れるのが本来ならベストなのでしょうけれど、紅葉の季節もいいですね。
  紅葉を見たり、世界遺産の寺社を見物したりと、見どころ満載だと思います。つまらない言説にまどわされず、美しい風景を心行くまで満喫するのがいいですね。




  足早でしたが、日光をひと通り散策し、帰りはJRで宇都宮に向かいます。そして最終ミッションへ。




  私は日光に来たら、最後は宇都宮の餃子で〆ることにしています。ほかにもいろいろおいしい店はあるのでしょうが、駅前の宇都宮餃子館へ。
  まだ、昼食の余韻が残っているので、生ビールと餃子の3種盛り合わせと軽めのメニュー。充実した一日を過ごした達成感を味わうことができました。(おしまい)

紅葉の秋~日光を訪れる 前編

  今年の秋は平年よりも気温が高く、季節感があまりないですが、四季を感じるために日光を訪れてみました。昨年も同じ時期に行ったのですが、今年は東日本大震災で全体的な観光客が減っている上に、放射性物質の風評被害なんかも追い打ちを掛けているようなので、どうなっているのか興味があったのと、地域活性化の支援のつもりで訪れてみました。


  前日に雨が降り、朝の東京スカイツリーは展望台にもやがかかっていました。やや不安な空模様でしたが、日中は回復するということだったので、「まあ、何とかなるさ」と思い、東武・浅草駅に向かいました。






  事前にネットで調べていたつもりだったのですが、日光行きの直通の特急に乗りそびれ、30分後の鬼怒川温泉行きに乗ります。


  浅草駅は一応ターミナルですが、東武の電車はほとんど日比谷線や半蔵門線と東京メトロの地下鉄線に向かうので、ほとんどターミナルとしては機能しておらず、ラッシュアワーにもかかわらず、ホームは閑散としています。
  スペースが狭く、しかも、カーブしているので、列車との隙間がハンパではなく、いつも転落する人がいるんじゃないかと、ついついいらぬ心配をしてしまいます。


  浅草を出ると、車窓から隅田川沿いの景色が見えますが、東京らしい風景で、何となくいいなと思えます。




  新今市で日光行きに乗り換え、1時間40分ほどで日光に到着しました。ここからはバスで移動します。昨年は平日にもかかわらず、バス乗り場に行列ができ、いろは坂も大渋滞だったのですが、今年は拍子抜けするほど人が少なかったです。
  紅葉シーズンのピークは過ぎてはいますが、ちょっと落ち込み方が大きいですね。特に外国人観光客が減っているようでした。まあ、震災とか放射能どうのこうのよりも円高とかギリシャ問題の方が大きいでしょうね。貧乏な欧米人なんか相手にしなくてもいいと思います。時代は変わるのです。




  天気も少しずつ回復し、気温のせいもあって、紅葉の鮮やかさはいまいちだったものの、山々の美しさに見とれます。
  途中で視界が開け、パノラミックな景色が広がる場所では、路線バスなのですが、「わぁー」という歓声が車内で上がります。




  40分ほどで目的地、中禅寺温泉に着きました。いろは坂が混んでいると、1時間以上かかることもあります。週末などはさらにひどいでしょうね。
  この日の東京の日中気温は18度でしたが、さすがに山奥だけあって10度を切っていました。それなりに厚着をしていたのですが、思わず寒さで身震いしてしまいます。
  

  雨上がりで、なんとなくどんよりとした部分も残るのですが、雲が切れると、秋らしい青空が広がり、男体山もきれいに見えました。






  山の木々はすでに枯れ始めているところもありましたが、中禅寺湖畔のもみじはまさに紅葉の盛りといった感じで、まぶしいくらいでした。




  次に華厳の滝に向かうのですが、その前にちょっと寄り道。滝を見学するエレベーター乗り場の近くに、すいとんを売っている屋台や売店があり、つい誘惑されてしまいました。
  野菜たっぷりで300円。七味唐辛子をかけ、よく煮こまれた具と、汁をすすると寒さも吹き飛んでしまいます。




  遠足か修学旅行か分かりませんが、小学生の団体客に交じって、華厳の滝の展望台へ。米国とカナダの国境のナイアガラの滝や、ブラジルのイグアスの滝など、“ワールドクラス”の馬鹿でかい滝も見たことがありますが、これはこれで風情があっていいではないでしょうか。
  トレッキングや登山の専門家の方もおっしゃっていましたが、日本には繊細な自然と地形があり、希少さでは海外の有名な景勝地に決してひけをとらないと。まさにその通りだと思います。




  滝の景色をすっかり堪能して、昼食をとることにしました。日光名物は手打ちそばと、湯葉ですが、この日は「そばが食べたいなぁ」と思って、手ごろそうなお店に入りました。
  そしたら、「湯葉せいろそば」というメニューがあり、渡りに船とばかり、注文しました。二つの名物を単に組み合わせただけかと思いきや、さにあらず。
  大豆の糖分が持つ、まろやかな甘みが、そばつゆや香り高い打ち立てのそばと絶妙にマッチし、実においしかった。
  犬も歩けば棒にあたる。こういうのは、思いがけず、いいものとめぐり逢えるという、あてもない遠出や旅行の際のだいご味ですね。
  満足感いっぱいで、次の目的地に向かうことにしました。(続く)

11月22日のポイント

  いい感じで下落していますが、落としどころが分かりません。最低でも8000円割れしてほしいですが、感謝祭が気になりますね。
  米国の債務問題は茶番で終わるのか? 欧州もさっさと決着付けてほしいですね。やはり年内はだましだましやるのでしょうか? もうそろそろ大きな動きを期待したいですが。

10870
10780
10670
10560
10480
10330
10310
10200 直近高値
10160
10130
10110
10070
10050
10040 震災後戻り高値
10010
9980
9930
9910
9880
9850
9830
9790
9750
9730 
9710 6月28日高値
9690 
9670
9660
9650
9630 
9600
9580
9550
9520~9530
9430~9440
9360~9370
9310
9280 38.2%押し
9200
9110
9060
9000 50%押し
8930
8900
8870
8850
8830
8800
8760
8710 61.8%押し
8660
8630
8610
8580
8500
8470
8440
8400
8360 76.4%押し
8310
8290
7800 震災後安値

勝負勘を磨く

  金融市場が訳の分からない動きを続けるので、正常な状態に戻った時のために(果たしてそうなるかは疑問もありますが・・・)、トレードの基本的なことをまとめておきたいと思います。勝負勘については、これまでも繰り返し触れていますし、天性の勘を持っている人には必要のないものですが、普通の投資家には磨かなければならないものだし、ある程度努力すればカバーできる部分もあるので、あらためてまとめておきます。
  野球に関心のある人は、日本シリーズで福岡ソフトバンクホークスと中日ドラゴンズのどちらが勝つか、予想は当たったでしょうか? 当たった人は自信を持っていいと思いますし、外した人は努力が必要です。
  今回の日本シリーズはいい教科書になりましたね。私は、ご案内の通り、シーズン中、首都圏各地の球場で野球観戦しますので、監督の力量や投手力、打線などを細かく観察し、どのチームが強いか分析し、勝ち負けを予想します。
  パリーグとセリーグを比べた場合、どう考えても、パリーグの方が総合力で勝っているし、交流戦でも露骨なまでに結果に表れましたね。その傾向はシーズン終盤でも変わりませんでした。むしろ、埼玉西武ライオンズのポテンシャルが開花し、緊張感が増したので、引き締まっていきました。そういう意味ではいいシーズンだったと思います。
  ただ、ソフトバンクの日本シリーズでの戦いぶりははっきり言って最悪でした。野村克也氏がテレビ東京や昨日のTBSの中継で解説を務めていましたが、秋山監督の采配(投手交代、選手起用)に関して、疑問を挟む場面がありました。
  私もソフトバンクが圧勝すると読んでいたのですが、ここまで中日に詰め寄られるとは思いませんでした。3勝同士で並び、中日が逆王手をかけた時は、正直、「えーっ!」という感じでやや動揺しましたが、最後は投手力、打線で一枚層が厚いソフトバンクが監督の力量の差をカバーし、かろうじて中日を出し抜きました。
  ライバルが東京ヤクルトとか巨人とか、レベルの低いセリーグに対して、メジャーリーガー級の投手がゴロゴロいて、打撃力もあり、どのチームが勝ちあがってもおかしくないパリーグで優勝したパリーグの地力の違いですね。最終戦で中日は先発が山井というのはちょっと苦しいですね。相手が杉内ですから。
  でも、中日は劣勢の中でよく戦ったと思います。対してソフトバンクは実力の割にお粗末な試合運びでした。野村氏が「(ソフトバンクは、いずれの試合でも)もっと点をとれたはず」と何度も苦言を呈していたのが印象的でした。
  日本シリーズは「キャッチャー対決」とも言われますが、細川亨のリードがさえていたので、ここでもソフトバンクは監督の采配ミスが救済されました。中日・谷繁も球界を代表する捕手ですが、ややキレがなかったような気がしました。
  今回の日本シリーズを総括すると、「地合が悪かった」ということになります。本来圧倒的な差で勝つべきチームが十分に実力を発揮できず、もたついてしまいました。これはトレードにも参考になります。
  NYダウにしても日経先物にしてもドル・円にしても本来は、「ショート相場」なんですよ。吹いたところ、上昇したところをたたき売りさえすればいい。
  でも、現実にはそううまくはいかないですよね。今年は何度も踏み上げで大損する人たちを目撃しました。今の金融市場の問題は実力通りにことが運ばないことにあります。
  ドイツくらいしか健全な経済状況を維持できていないユーロが不自然に高止まりしていること、ドルが為替介入により叩き売りを阻止されていることで、相場が歪んでいます。また、金融緩和で不自然なボリュームの資金が株式市場に流れ込み、異常な株高状況(8000円台の日経平均でさえそうです)、となっています。
  政策介入によって、市場の本来果たすべき価格形成機能が阻害され、極めていびつな地合になっているというのが現状です。普通に考えればこのような状況で株やドルを買う奴は馬鹿なのですが、政策介入で買い支えるのでお付き合いせざるを得ません。
  こういう局面では、勝負勘が狂わされるので要注意です。思い返すと、今年のセリーグのペナントレースもそうでしたね。節電とやらで午後9時半を過ぎると延長をしないという特別ルールを設けたので、東京ヤクルトが必要以上に強くなってしまいました。
  まあ、ヤクルトファンの私としては「もしかして10年ぶり優勝?」と、ちょっとだけ錯覚したわけですが、実際に球場で試合を見て、予想は修正しました。優勝するなら中日だろうなということもうすうす感じていました。
  好きな球団なのでばっさり切り捨てるというのはドライだし、忍びないのですが、勝負事にかかわるとはそういうものです。トレードを続けていく以上は宿命ですね。ビジネスでもそういう部分は大きいと思います。
  「ダメなものはダメ」と言う勇気も必要なのです。だから、そう考えていくと、人生つまらないものになってしまうのですが、もしトレード、勝負事、あるいはシビアなビジネスの世界に携わり続けたいなら、そこは割り切るしか仕方がありません。
  そして、「癒し」というのは、厳しい世界と人間的な感性との間のギャップを埋めるために存在するのだろうと思います。利益を還元するという考え方も大切ですね。
  勝負勘を磨くには、様々な情報を貪欲に入手し、何が強いのか弱いのか、盛り上がっているのか衰退しているのか、世の中から必要とされているのか、もはや用なしなのか識別する作業に尽きると思います。
  テクニカルだけでなく、ファンダメンタルを重視しなければならないと私が考える理由はそこにあります。そして、本来あるべき方向に物事は進むんですよね。だから、それを予想して、ロングなりショートをかけるのが投資というものです。
  そういう意味では、為替介入を予想して、ドルをロングするというのは、決して正しいやり方ではないですね。これは自分自身への戒めの意味でも指摘しておきます。
  年末にかけて、まだまだいろんな動きがあると思いますが、少なくとも世界経済は、現在の株価、為替の価格水準が示しているような状況ではないということは言えると思います。ただ、政策介入でおかしな動きをするので、面倒な状況になっています。
  最終的に総合力で上回るソフトバンク勝利で日本シリーズが幕を下ろしたように、欧州の破綻国は、堕ちるところまで堕ちるでしょうし、実力もないのに偉そうにいばりくさっている米国も同様です。
  予想外の動きが続くので、勝負勘が狂わされますが、大局観を見失わないことが大切です。

落ちぶれた世界帝国

  インドネシアのバリ島で開かれていた、東アジアサミットが昨日閉幕しましたが、ニュースとして大きく取り上げられたのは、米国と中国の対立が鮮明化しつつあるということです。今回の会議ではこのところ「東アジアへの積極関与」を強く打ち出し、南シナ海の南沙諸島の領有権問題で口出しをしようとする米国に対し、東アジアでの米国の影響力を排除したい中国が真っ向からぶつかり合いました。
  新たな冷戦の勃発かのようにも見えますが、米国はもはやかつてのような国力はなく、というか常日頃指摘しているように国家破綻状態であり、しかも、米国債を大量保有する“中国様”に対して、まともに対峙できるのか疑問です。
  米国は表面的には中国と敵対しつつも、日本やベトナム、フィリピンなんかをけしかけて、中国と緊張関係にして、漁夫の利を得ようとしている魂胆が垣間見られるし、米国債だけでなく、経済的にも成長著しい、中国への依存度は高まりつつあるので、本気で渡り合うつもりはないと考えた方がいいでしょうね。
  まあ、来年、国家破綻してしまうのか、再来年になるのかは、まだ分かりませんが、最後の悪あがきでしょうか。世界帝国として一応、力を誇示しようとしているとも受け取れます。
  「東アジア」の会議のために、わざわざ、太平洋のかなたから、大統領と国務長官がお越しになったようですが、相変わらず上から目線で、何ら建設的な提案を出せず、要はにらみをきかせたいだけの話で、ますます地域でのプレゼンスを高める中国とそれに対応しようとしている周辺国との間にできつつある新たな関係に対し、報道を見る限り、十分把握しているとは思えないし、また、東アジアで「米国抜き」で新しい国際秩序ができつつあることを覆すことはできないでしょう。
  19世紀にフィリピンをスペインから奪い、日本に黒船をけしかけ、第2次世界大戦で完全に東アジアを影響下に置いたという歴史的経緯があり、沖縄をはじめ各地に軍隊を駐留させ、政治的なプレゼンスはいまだに大きいと思いますが、巨大な軍隊を東アジアに展開することは、もはや財政的に持ちこたえられなくなっており、今回の東アジアサミットで虚勢を張るのは、“最後っ屁”みたいなものでしょうね。
  (馬鹿女)ヒラリーさんなんかの発言を見る限り、いまだに「世界のリーダー」を自任しているらしいですけれど、米国が世界各国でやってきた傍若無人なふるまいを考えると、しらじらしいことこの上ないし、ある程度、自らの利益追求を自制し、良好な関係を築こうとする努力を怠ってきたつけが回りつつあるということです。
  領土問題で米国をからめて中国を牽制しようとする思惑も一部にはありますが、本気で期待はしていないでしょう。一応は保険として米国の顔を立てつつも、米国が脱落した後のことを視野に入れ、中国との対話を重視するというスタンスがほとんどの国の対応ではないでしょうか。
  20年ほど前なら、米国はまだ太っ腹な部分を残していて、あこがれの対象でもありましたが、この頃は第三世界でも見られないくらいの貧困国に落ちぶれてしまい、自分の利益しか考えない、卑しい国に成り下がってしまったので、各国から見放されつつあるというのがさらに明確になったのも今回の東アジアサミットでした。
  いまだに米国の顔色ばかりうかがい、新たな国際情勢に対応しようとしない、日本の姿勢は、見ていてこっけいだし哀れでした。落ちぶれた、ストーカーみたいな国家をいまだに“ご主人様”と信じ込んでいる、政治家、官僚はいいかげん目を覚ますべきでしょう。