民放のドラマを見ていると、だいたい世の中の流れとか、今一番勢いのある人やテーマについて、把握することができるのですが、今クールはどうも不毛っぽいですね。毎週楽しみにして見るようなドラマは今のところありません。夏枯れです。完全に。
◆落ち目◆
どうしてもTBSに対して苦言を呈することが多いのですが、また今回も。「美男ですね」は韓国ドラマの日本版リメークということですが、リメークどころか「パチもの」ですよね。ドラマのTBSがまさかここまで落ちぶれるとは思いませんでした。初回視聴率は10.9%ということなので、斜陽のTBSとしてはまずまずなんでしょうけど、いちおう公正な評価をするため、あのひどいドラマの初回2時間SPを全部見るのは拷問に近いものがありました。
韓国ドラマってやはり日本と比べて、金をかけ(られ)ないので、つくりが安っぽいんですよね。中にはそれなりに魅せるものもありますが、ほとんどは、チャチです。基本的には日本の昼ドラレベルなんですよ。ストーリーの内容といい。すべてが。だから、主婦層から韓流ブームに火が付いた。
日本ではあのクラスのドラマはもう作れないんです。それなりに人件費がかかるし、ストーリーも視聴者をそれなりに納得させる目新しいものでないといけない。買えばいいんですよ。韓国から。低価格の日用品を中国から輸入するのと同じです。
そもそもそんなものを日本版にリメークしようとするという時点で終わっています。さらにひどいのは、TBSがつくったものを見て、多分、韓国の人も「ひでぇ」と言うんじゃないかと思うんですよね。ストーリーもパクりだし、キャストも韓国人ぽい顔の人しかそろえていない。というか全員が韓国人に見えました。せりふも韓流ドラマっぽく米国かぶれのオーバー・リアクションが多く、日本版にした理由が全然わからない。
作り手の魂みたいなものもこもっているので、原作の韓国版を見た方が絶対に迫力があると思います。これって、5回くらいで打ち切られるんじゃないかと思うほど、悲惨なドラマです。
◆黄門さま斬られる◆
TBSといえば「水戸黄門」終了。まあ、マンネリだと思うのですが、視聴者層を考えるとどうなんでしょうねぇ。民放の雄として、時代劇をつくる体制は維持しておく必要があるのではないかと、老婆心ながら思ってしまう。最近は視聴率10%取れるかどうかの状態だったそうですが、じゃあ後継番組は10%以上は確実なのか? 今のTBSの実力じゃ無理でしょう。
そもそも今のご時世、10%取れれば御の字と発想を変えないと。その中でどういう層をターゲットするのか、番組を続けることでTBSのイメージをどう構築するか、戦略が見えない。むしろ固定客を失うデメリットの方が大きいと思います。
水戸黄門終了発表後の里見浩太朗さんの「後ろから斬りつけられた」という辛辣なコメントがすべてを物語っています。
落ち目の会社って何をやっても裏目裏目ですよね。キラー・コンテンツは亀田兄弟くらいか? 以前は6チャンネルをつける時間は長かったですが、今は「情熱大陸」か「リンカーン」ぐらいですかね。あと「王様のブランチ」か。報道番組も偏向左翼が勢いがよかった時代はそれなりに面白かったのですが、今では体制に取り込まれてしまったって見る影もない。原発報道ではテレビ朝日の方が福島の事故後、割ときわどいところを突いていてTBSと明らかに差をつけている感じです。こんな会社が公共の電波を占有していていいのですかね。楽天・三木谷さんの言っていてことが正しかったのでは?
◆王者フジ失速◆
テレビ業界をリードするフジテレビも、ライバル不在でゆるんで、失速気味です。月9「全開ガール」は、もう少し脚本を何とかできないのか。まあ、ターゲットが中学生とかやや知能が低い層なので仕方ない面がありますが。ストーリーはコミカル仕立てで面白い面もある。ヒロインに新垣結衣さんも悪くない選択。今回は北川景子さんかなと思ったのですが、実力不足か?
「マルモ」の後の「花ざかりの君たちへ」はTBSの「美男ですね」よりも、ある意味むごい。熱狂的ファンの人には悪いが、前田敦子さんて、堀北真希さんのパチもんですよね。完全に。ドラマ自体も前回の「花ざかり-」よりレベル・ダウンしている。リーマン・ショック前と後の経済的な問題も背景にあるのでしょうか。それでも初回視聴率10.1%と大台をいじできたのはマルモ効果? 第2話は6.0%でさもありなんという感じ。
火曜日は無難にまとめましたね。「絶対零度」「チームバチスタ3」は以前放送されたものの続編で、キャストも見覚えがあるので、安定していると思います。キャストも上戸彩さんはまあまあだと思うし、伊藤淳史さんと仲村トオルさんもこなれている。
ただ、火曜日なんて捨て石でいいと思うんですけどね。せめてどちらか一方は冒険してもよかった。トップランナーにも余裕がなくなっているんでしょうね。
木曜日の「それでも、生きていく」は、地味に注目株かもしれません。ただ、演技を見ているとやや私は臭さが目立つんですよね。満島ひかりさんは、あれ地でやってるのか? ああいう人って身の回りにいますよね。もし、あれとは正反対のキャラをこなせるなら、ものすごい実力です。瑛太さんはまあまあですが、ややくどいんですよね。
満島ひかりさんはこれまであまり目立っていないので、謎めいた感じで売ればいいと思います。前クール(火曜日)の「名前をなくした女神」の尾野真千子さんも河瀬直美監督の映画には欠かせない人ですが、あまりテレビでは見かけなかったので、ちょっと目を引きました。NHKの次の連続ドラマを楽しみにしています。こういう人たちがもっと出てくれば面白いですね。
◆社会派◆
日本テレビの「ブルドクター」は、「死因不明社会」といわれる日本の検死(監察医)制度の問題を取り扱っている社会派ドラマです。江角マキコさんははまり役ですね。ただ、米倉涼子さんや天海祐希さんあたりでも面白かったような気がします。篠原涼子さんもありか? かっこいい女優さんたちですが、マーケットの限られたパイをめぐって熾烈な競争が今後も予想され、楽しみです。
石原さとみさんは、脱皮して次のステージに行けるかどうか。今のキャラはそこそこ人気があると思いますが、若い人もどんどん出てくるので、キャラをチェンジしないと、いずれフェード・アウトしてしまうでしょう。
ストーリーはやや平板な感じですね。警察庁か法務省の広報番組みたいな感じです。これまでも2時間ドラマとかで似たようなものはありましたからね。問題提起はいいと思いますが、普通の人は畳の上で死ぬんです。なぜ監察医制度を拡充しなければならないか、もう少し説得力がないと。
奇しくもフジテレビの「チームバチスタ3」も、司法解剖、行政解剖の問題をテーマにしています。海堂尊さんの作品が原作なので、独特なミステリアスな展開が期待でき、こちらの方がエンタテインメント性はありますね。
◆成長株◆
深夜のドラマ枠は、肩の力が抜けているせいかゴールデンタイムよりも面白い、掘り出し物があります。でも、前クールのテレビ朝日「ハガネの女」は脚本か何かでもめたんですかね? ゴールデンに移って、ストーリーがだるくなってしまい、わざわざ「BOSS」を外れた吉瀬美智子さんの魅力を引き出せんでした。
日本テレビの「名探偵コナン」は、お子様向けミステリーアニメのドラマ版で、ストーリーはそれ相応のものなのですが、30分ドラマなので、軽い感じで見れますよね。
原作はお子様向けなのですが、忽那汐里さんは、「こんな人だったっけ」というくらい、大人びた感じに成長しましたね。演技ははっきり言って下手ですが、忽那さんをもっと見たいなという気にさせられます。ぜひゴールデンのドラマに挑戦してほしいです。
テレビ朝日は金曜深夜のドラマはまだ始まっていないんでしょうかね。割といいドラマが多いんですよね。最近では「犬を飼うということ」。低所得層の一家の描き方がリアルで、主婦役の水川あさみさん、錦戸亮さんの夫婦(やや無理があったものの)が割と面白かった。
この時間帯は、「ハガネの女」もそうだし、「特命係長 只野仁」とか「サラリーマン金太郎」とかもあったし、東野圭吾さん原作の「秘密」も、佐々木蔵之介さんと石田ひかりさん、志田未来さんのキャストがよかった。1時間ドラマで長いのですが、見せる内容が多いので、次作も楽しみにしています。
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日本の生きる道 その2 強い内需と多様性
東日本大震災でサプライ・チェーンが寸断し、世界中のメーカーが影響を受け、日本のモノづくりの底力を世界が思い知る結果になりました。
でも、日本は製造業が強い国で、輸出が大きなウェートを占めているようなイメージを持たれがちなのですが、実は違うんですよね。日本のGDPに占める輸出入の比率は10%強。米国も同じくらい。ドイツはEU全体では日米と変わらないのですが単独では30%弱、韓国は30%強、中国、インドも20~30%です。
日本は圧倒的に内需が強い国なのです。だからこそ、地場産業として製造業が強くなったのでしょうね。内需が強いということは、その土地に根差した、独立心を持った企業が育ちやすい企業が生まれやすい状況が生まれます。
余談になりますが、韓流スターを見ていて、私はあわれに思うことがあります。一方で韓国文化の偉大さや、竹島はわが領土みたいに、尊大さを強調しますが、彼らは日本語を学び、日本の消費者に媚を売らねばならないわけです。しかも売っているものは欧米や日本の二番煎じなんですよね。本当の意味で韓国らしさを出せていない。その意味で内需が小さいというのは悲惨なことなのです。
日本では、内需が強い上に、消費者の目線が厳しく、多様性を尊ぶメンタリティーが強いので、欧米や韓国などでは競争でほとんどの分野で大手2社寡占体制が進んでいるにもかかわらず、多くの企業が並立し、「ガラパゴス」といわれる状況が続いています。
自動車ではトヨタ自動車を筆頭にホンダ、日産自動車、マツダ、三菱自動車工業、スズキ、ダイハツなどなど、ビッグ・スリーどころの騒ぎではありません。電機も東芝、日立製作所、パナソニック、シャープ、富士通といった面々、鉄鋼は新日本製鉄、住友金属工業(新日鉄と経営統合予定)、JFEスチール、神戸製鋼所などなど、枚挙にいとまがありません。
一応、トヨタの自動車が国内シェア半分を占めるのですが、私たちはそれでは納得しない。ほかの選択肢がほしいのです。
単純な自由競争が進めば、少数独占になるのは、競争理論や経験則上明らかです。資本主義の論理ともクロスして、コカ・コーラかペプシ・コーラ、ボーイングかエアバス、マイクロ・ソフトかアップル(あるいはグーグル)、インテルかAMD・・・みたいなことになってしまうのです。
それを考えると、日本がいかに多様性に満ち、世界から見ると特殊なのかということを実感させられます。経済界の中には、海外企業と競争する上で、業界再編を進め、スケール・メリットを生かして“オール・ジャパン”で戦う態勢を整えるべきだという意見もあります。
もちろんそれが必要な分野があると思います。でも、すべてにそれを適用することが本当にいいことなのでしょうか。多様性があるからこそ、生き残るために新たな戦略構築に迫られ、ブレーク・スルーするということや、小さいからこそ小回りが利きやすいというメリットも多いのではないでしょうか。
トヨタやホンダがハイブリッド車を開発し、マーケットを席巻すれば、マツダがアイドリング・ストップや超低燃費エンジンを開発し、違う選択肢を提供するという、まさに好例ではないでしょうか。
製造業で、究極のところで韓国が日本に追いつけないのは、中小企業の層の厚さです。権威やメンツを重んじる気風のある韓国では、中小企業が育ちにくい土壌がある。層の厚さが、逆に先の震災によるサプライ・チェーン・ショックにつながったとも言えるでしょう。でも、一人一人がそれぞれの使命感を持っているから、大震災のような非常時でも大きな混乱は起きないし、トップ・ダウンよりも、ボトム・アップの強みがある。
欧米の金融資本主義が破綻に追い込まれたのは、実はこういうところにもあるんですよね。規模のメリットばかり追求し、上から目線でしか考えられなくなってしまったことで、本当に大切なものは何か見えなくなってしまった。マクドナルドのハンバーガーのようにボリューム・ゾーンを攻略して、それなりに収益を上げられても、消費者の多様なニーズにこたえられず、結局少数の勝ち組以外は、悲惨な結果になってしまう。
だから、人々の生き方が非常に偏屈ですよね。ベンチャー企業と言いながら、ある程度の規模になると、誰かに売っ払ってしまったり、個人主義とかいって自分を犠牲にして誰かのために利他的な行動をすることもあまりない。
ビジネス・スクールの教科書通りにやればそれなりにうまく、そつなくこなせるのでしょうけれど、それだけでは何かが足りませんよね。そう感じるのは日本人だけでしょうか?個性や一味違った強みを打ち出すのは、それぞれの人々の努力だと思います。
もちろん、個々人がてんでばらばらの行動、主張をし、統一的な戦略を取りにくいという、私たちにとっては、重大な弱点もあり、政治の世界をみると、それが如実に表れている。でも、その弱点は永遠に克服できないと思います。日本人のメンタリティーに合ったやり方で対処する以外にないでしょうね。(続く)
でも、日本は製造業が強い国で、輸出が大きなウェートを占めているようなイメージを持たれがちなのですが、実は違うんですよね。日本のGDPに占める輸出入の比率は10%強。米国も同じくらい。ドイツはEU全体では日米と変わらないのですが単独では30%弱、韓国は30%強、中国、インドも20~30%です。
日本は圧倒的に内需が強い国なのです。だからこそ、地場産業として製造業が強くなったのでしょうね。内需が強いということは、その土地に根差した、独立心を持った企業が育ちやすい企業が生まれやすい状況が生まれます。
余談になりますが、韓流スターを見ていて、私はあわれに思うことがあります。一方で韓国文化の偉大さや、竹島はわが領土みたいに、尊大さを強調しますが、彼らは日本語を学び、日本の消費者に媚を売らねばならないわけです。しかも売っているものは欧米や日本の二番煎じなんですよね。本当の意味で韓国らしさを出せていない。その意味で内需が小さいというのは悲惨なことなのです。
日本では、内需が強い上に、消費者の目線が厳しく、多様性を尊ぶメンタリティーが強いので、欧米や韓国などでは競争でほとんどの分野で大手2社寡占体制が進んでいるにもかかわらず、多くの企業が並立し、「ガラパゴス」といわれる状況が続いています。
自動車ではトヨタ自動車を筆頭にホンダ、日産自動車、マツダ、三菱自動車工業、スズキ、ダイハツなどなど、ビッグ・スリーどころの騒ぎではありません。電機も東芝、日立製作所、パナソニック、シャープ、富士通といった面々、鉄鋼は新日本製鉄、住友金属工業(新日鉄と経営統合予定)、JFEスチール、神戸製鋼所などなど、枚挙にいとまがありません。
一応、トヨタの自動車が国内シェア半分を占めるのですが、私たちはそれでは納得しない。ほかの選択肢がほしいのです。
単純な自由競争が進めば、少数独占になるのは、競争理論や経験則上明らかです。資本主義の論理ともクロスして、コカ・コーラかペプシ・コーラ、ボーイングかエアバス、マイクロ・ソフトかアップル(あるいはグーグル)、インテルかAMD・・・みたいなことになってしまうのです。
それを考えると、日本がいかに多様性に満ち、世界から見ると特殊なのかということを実感させられます。経済界の中には、海外企業と競争する上で、業界再編を進め、スケール・メリットを生かして“オール・ジャパン”で戦う態勢を整えるべきだという意見もあります。
もちろんそれが必要な分野があると思います。でも、すべてにそれを適用することが本当にいいことなのでしょうか。多様性があるからこそ、生き残るために新たな戦略構築に迫られ、ブレーク・スルーするということや、小さいからこそ小回りが利きやすいというメリットも多いのではないでしょうか。
トヨタやホンダがハイブリッド車を開発し、マーケットを席巻すれば、マツダがアイドリング・ストップや超低燃費エンジンを開発し、違う選択肢を提供するという、まさに好例ではないでしょうか。
製造業で、究極のところで韓国が日本に追いつけないのは、中小企業の層の厚さです。権威やメンツを重んじる気風のある韓国では、中小企業が育ちにくい土壌がある。層の厚さが、逆に先の震災によるサプライ・チェーン・ショックにつながったとも言えるでしょう。でも、一人一人がそれぞれの使命感を持っているから、大震災のような非常時でも大きな混乱は起きないし、トップ・ダウンよりも、ボトム・アップの強みがある。
欧米の金融資本主義が破綻に追い込まれたのは、実はこういうところにもあるんですよね。規模のメリットばかり追求し、上から目線でしか考えられなくなってしまったことで、本当に大切なものは何か見えなくなってしまった。マクドナルドのハンバーガーのようにボリューム・ゾーンを攻略して、それなりに収益を上げられても、消費者の多様なニーズにこたえられず、結局少数の勝ち組以外は、悲惨な結果になってしまう。
だから、人々の生き方が非常に偏屈ですよね。ベンチャー企業と言いながら、ある程度の規模になると、誰かに売っ払ってしまったり、個人主義とかいって自分を犠牲にして誰かのために利他的な行動をすることもあまりない。
ビジネス・スクールの教科書通りにやればそれなりにうまく、そつなくこなせるのでしょうけれど、それだけでは何かが足りませんよね。そう感じるのは日本人だけでしょうか?個性や一味違った強みを打ち出すのは、それぞれの人々の努力だと思います。
もちろん、個々人がてんでばらばらの行動、主張をし、統一的な戦略を取りにくいという、私たちにとっては、重大な弱点もあり、政治の世界をみると、それが如実に表れている。でも、その弱点は永遠に克服できないと思います。日本人のメンタリティーに合ったやり方で対処する以外にないでしょうね。(続く)
日本の生きる道 その1 メンタリティー
今週の株式市場、為替相場の動きをウォッチしていて、やはり米国は崩壊に向かいつつあり、そしてその余波で世界恐慌は不可避なのだなということを確信しました。ドルは70円台が定着しつつあります。中長期では60円台、50円台、あるいは交換停止で実質ゼロになるということもあるでしょう。
そのような中で、感じたのは、「日本の底力」でした。もちろん、円が対ドル、ユーロで強含んでいるので、輸出企業の業績懸念から、すっきりしない動きが続いているのですが、東日本大震災で、復興特需が期待できることや、全般に日本企業の体質が業務面、財務面で強化されているので、かなり底堅い印象があります。ひそかに欧米に見切りをつけ、「日本買い」を進めている向きも少なくないのではないでしょうか。
大震災後に分かったことは、やはりサプライ・チェーンの寸断で、日本の製造業の高い技術力ですよね。台湾、韓国などが代替品で日本のシェアを奪おうとしましたが、どうもうまくいかないようです。モノづくりで妥協をゆるさないという姿勢は、日本人の精神性を強く反映しているので、米国式にかぶれてしまった韓国、台湾には限界があると思います。
弱い自分を強く見せようとして、プレゼンテーション能力を高めたところで、所詮はそれはメッキにすぎない。韓国は冬季五輪の招致レースに見事に成功しました。キム・ヨナ選手のスピーチもすごかった。でも、何か無理をしていますよね。
最近のサムスン電子や現代自動車の世界市場での活躍は目覚ましいものがある。でも、それはビジネス・スクール的なスキルを徹底したことや、為替が円と比べ、ウォンが安いことを生かしたことが大きな要因であることにほかならない。「韓国らしさ」って何もないんですよね。
日本人って、良くも悪くも無理しないじゃないですか。だから無理にプレゼンテーションで、誇張したり、背伸びしようとしたりするのは、ややためらいがあるし、すごく苦手な分野だと思います。逆に自信のある分野では決して妥協しない。
外部の人には分かりにくいかもしれないけれども、それはそれでいいのではないでしょうか。人間それぞれ個性があり、得意分野とそうでない分野がある。よく、日本人は画一的みたいなことを言われますが、実はみんなが同じ方向に向かって進むのを非常に嫌がる民族なんですよね。
私は日教組とか、権利意識が強く、偽善的なことをする人たちが大嫌いですが、国旗、国歌を強制されることはあまりいいことではないと思います。野球場などで国旗掲揚、国歌斉唱が行われるときは、自発的にそれを尊重しますが、上からの指示でやらされるというのは、非常にいやです。
一部の反日的な勢力を除き、日本人は基本的には、日本のことが好きだし、ある程度ゆるくても、それなりにやって行けて、安全で食べ物がおいしく、素直で誠実な人が多い、この国で暮らしていくのが快適だと感じているのではないでしょうか。
無理にグローバル・スタンダードに従う必要はないし、韓国のように無理に合わせて、背伸びをするようなことはしたくない。欧米の価値観はすでに崩壊に向かっていて、おそらく、中国やロシアといったユーラシア大陸内陸部に富や人が集中することになるとともに、ローカルな価値観が重視される時代になると思います。
ゆとり教育とからめて、いろいろと批判もありますが、SMAPの「世界に一つだけの花」は名曲だと思います。一人一人が違う個性を持つわけで、何とかして自分だけの花を咲かせたい。そのメンタリティーを私たちは非常に尊ぶし、大切なことだと思っています。たとえ花を咲かせられなくても、希望を持って努力を続けることは重要ではないでしょうか。そうでないと生きる意味を見失ってしまう。(続く)
そのような中で、感じたのは、「日本の底力」でした。もちろん、円が対ドル、ユーロで強含んでいるので、輸出企業の業績懸念から、すっきりしない動きが続いているのですが、東日本大震災で、復興特需が期待できることや、全般に日本企業の体質が業務面、財務面で強化されているので、かなり底堅い印象があります。ひそかに欧米に見切りをつけ、「日本買い」を進めている向きも少なくないのではないでしょうか。
大震災後に分かったことは、やはりサプライ・チェーンの寸断で、日本の製造業の高い技術力ですよね。台湾、韓国などが代替品で日本のシェアを奪おうとしましたが、どうもうまくいかないようです。モノづくりで妥協をゆるさないという姿勢は、日本人の精神性を強く反映しているので、米国式にかぶれてしまった韓国、台湾には限界があると思います。
弱い自分を強く見せようとして、プレゼンテーション能力を高めたところで、所詮はそれはメッキにすぎない。韓国は冬季五輪の招致レースに見事に成功しました。キム・ヨナ選手のスピーチもすごかった。でも、何か無理をしていますよね。
最近のサムスン電子や現代自動車の世界市場での活躍は目覚ましいものがある。でも、それはビジネス・スクール的なスキルを徹底したことや、為替が円と比べ、ウォンが安いことを生かしたことが大きな要因であることにほかならない。「韓国らしさ」って何もないんですよね。
日本人って、良くも悪くも無理しないじゃないですか。だから無理にプレゼンテーションで、誇張したり、背伸びしようとしたりするのは、ややためらいがあるし、すごく苦手な分野だと思います。逆に自信のある分野では決して妥協しない。
外部の人には分かりにくいかもしれないけれども、それはそれでいいのではないでしょうか。人間それぞれ個性があり、得意分野とそうでない分野がある。よく、日本人は画一的みたいなことを言われますが、実はみんなが同じ方向に向かって進むのを非常に嫌がる民族なんですよね。
私は日教組とか、権利意識が強く、偽善的なことをする人たちが大嫌いですが、国旗、国歌を強制されることはあまりいいことではないと思います。野球場などで国旗掲揚、国歌斉唱が行われるときは、自発的にそれを尊重しますが、上からの指示でやらされるというのは、非常にいやです。
一部の反日的な勢力を除き、日本人は基本的には、日本のことが好きだし、ある程度ゆるくても、それなりにやって行けて、安全で食べ物がおいしく、素直で誠実な人が多い、この国で暮らしていくのが快適だと感じているのではないでしょうか。
無理にグローバル・スタンダードに従う必要はないし、韓国のように無理に合わせて、背伸びをするようなことはしたくない。欧米の価値観はすでに崩壊に向かっていて、おそらく、中国やロシアといったユーラシア大陸内陸部に富や人が集中することになるとともに、ローカルな価値観が重視される時代になると思います。
ゆとり教育とからめて、いろいろと批判もありますが、SMAPの「世界に一つだけの花」は名曲だと思います。一人一人が違う個性を持つわけで、何とかして自分だけの花を咲かせたい。そのメンタリティーを私たちは非常に尊ぶし、大切なことだと思っています。たとえ花を咲かせられなくても、希望を持って努力を続けることは重要ではないでしょうか。そうでないと生きる意味を見失ってしまう。(続く)
円高を直視せよ!
なぜ、ドルは安いのか-。本日未明、ドル・円は一時、1ドル=78円台半ばまでドルが暴落。2008年のリーマン・ショック以降、ずるずると円高傾向が続いているにもかかわらず、この疑問に、誰もまともに答えようとしません。政治家も経済界も金融界に身を置く人たちも。
相場には「市場で起きていることはすべて正しい」という格言があります。東日本大震災直後の3月17日に1ドル=76円台前半と史上最高値をつけたのは厳然たる事実だし、その後、日米欧の当局による協調介入で、85円台中盤まで戻したことも、また事実で、私たちは投資家としても、物価が為替の影響を受けるという意味で、生活者としても、これらを粛々と受け入れなければなりません。
目先、様々な要因で、上下するものの、ここ数年、ドルが一貫して、下落トレンドにあることだけは間違いない。大きなトレンドがあるのに、これに対して、まともに向き合おうとしないのは、単なる怠慢か、本当に無能なのか、それとも何か隠された大きな秘密でもあるのかということになります。
当たり前のことですが、再度確認すると、ドルが売られるということは、ドルが市場から信認されていないということにほかならない。そして、大震災で日本が未曾有の国難に見舞われてもなお、マーケットや国際社会ではドルより円を選択する人が多いのです。
私が学生時代、国際経済学の先生から「米国は超大国だから巨額な貿易赤字を出しても、お金を刷ればいくらでもファイナンスできる。市場はいずれ、自然のメカニズムで赤字を是正する方に動くので、何の問題はないんだ」と教わりました。
では、ドルを刷り続け、赤字が人類史上例がない天文学数字に達した時に何が起こるか? それについては何も教えてくれなかった。質問しても、そんなことは「杞憂」だとして、軽くあしらわれた。しつこく追及すれば、変人扱いされたことでしょう。今から、十数年前のことです。
それが今となっては、“変人”の素朴な疑問が、現実のものとなり、今すぐにでも対処方法を考えなければならない喫緊の課題になったわけです。原発問題と似ていますよね。昨年の今頃、「原発がやばい」と警鐘を鳴らしても、誰も聞く耳を持ちませんでしたが、東京電力福島第1原発の事故が起きた今、その懸念は正しかったといえるわけです。
現在直面している、ドル崩落、原発事故、いずれをとっても、日本の指導者層のバカさ加減に辟易させられます。
政治家が役に立たないというのは、前から分かっていたことですが、現場を抱えているはずの経済界の無能ぶりには暗澹とさせられます。
「これ以上、円高が進めば、日本から出ていかなければならない」。じゃあどうすればいいの? 為替介入しろということでしょうか? 日本単独でやっても効果が薄いのは、昨年9月の介入からも明らかになったことで、何ら具体策を示さないで、わめいているのが日本の経済界です。
円高はなるべくしてなっているのです。米国は、金融バクチに興じ、それが失敗し、そのツケとこれから本格的に付き合わなければならないのです。そのことが分かっているのでしょうか?
もし、それを理解した上で、円高是正を求めているなら、日本を破滅させる売国行為にほかならない。国家破産する国を支え、貢いだところで、一時しのぎにはなっても、何も変わりはしない。
1972年のニクソン・ショック以来、問題の先送りをしただけではないですか。米国はモノづくりでも、サービスでも、何をやってもほかの国に勝てないのです。もちろんボーイング、インテル、マイクロ・ソフト、グーグル、アップル、アマゾンなど、優れた企業はあるにはある。でもそれは、米国が軍事力を背景にした、世界帝国であり、そのアドバンテージを生かせるからこそ存在できるのであり、これらの企業と、同じ土俵で、自由競争すれば、日本、韓国、台湾、中国といったアジア勢は間違いなく勝てるでしょう。それらをさらに素晴らしいものに高めることだってあり得る。
米国が競争力があるように見せかけるために、金融を使ったわけです。しかし、ダメ人間は何をやってもダメ人間です。一時は、金融力で世界を席巻したものの、バクチに興じた末に、結局自滅してしまった。
こんな奴らが、世界で偉そうに幅を利かせていた時代は、もう終わったのです。お願いですから、経団連の会長さん、その他、企業トップのみなさん、現実を直視してください。
そして、米国の手先になるのはもうやめましょう。日本が為替介入や、外貨準備で積み上げたドル資産は、どんどん値下がりし、紙切れになる可能性だって出ています。
日本から出て行っても結構です。でも、その先どうするのですか? 結局、中国やロシアに乗っ取られ、いずれあなたたちもお払い箱になるだけです。
大震災後、あらためて、日本の「現場力」に対する評価が高まりました。現実を直視し、自分のなすべきことを着実にこなせる人が尊いのです。当たり前のことを当たり前にやることが大切なのです。
現場はすごいのに、日本の経済トップはなぜこんなに無能なのか? いまだに米国に対するコンプレックスが強いのか? 不思議なことばかりです。
米国と付き合っても、今まで以上に、自動車やテレビを買ってもらえるわけでなく、それどころか代金を踏み倒されるだけの話です。今こそ米国と決別し、新しい枠組みで考えるべきでしょう。好むと好まざるとにかかわらず、中国との関係も再構築しなければならない。
米国が没落してから考えていてはもう遅いのです。ダメ人間との関係はきっぱり清算し、未来志向で進んでいきたいものです。
相場には「市場で起きていることはすべて正しい」という格言があります。東日本大震災直後の3月17日に1ドル=76円台前半と史上最高値をつけたのは厳然たる事実だし、その後、日米欧の当局による協調介入で、85円台中盤まで戻したことも、また事実で、私たちは投資家としても、物価が為替の影響を受けるという意味で、生活者としても、これらを粛々と受け入れなければなりません。
目先、様々な要因で、上下するものの、ここ数年、ドルが一貫して、下落トレンドにあることだけは間違いない。大きなトレンドがあるのに、これに対して、まともに向き合おうとしないのは、単なる怠慢か、本当に無能なのか、それとも何か隠された大きな秘密でもあるのかということになります。
当たり前のことですが、再度確認すると、ドルが売られるということは、ドルが市場から信認されていないということにほかならない。そして、大震災で日本が未曾有の国難に見舞われてもなお、マーケットや国際社会ではドルより円を選択する人が多いのです。
私が学生時代、国際経済学の先生から「米国は超大国だから巨額な貿易赤字を出しても、お金を刷ればいくらでもファイナンスできる。市場はいずれ、自然のメカニズムで赤字を是正する方に動くので、何の問題はないんだ」と教わりました。
では、ドルを刷り続け、赤字が人類史上例がない天文学数字に達した時に何が起こるか? それについては何も教えてくれなかった。質問しても、そんなことは「杞憂」だとして、軽くあしらわれた。しつこく追及すれば、変人扱いされたことでしょう。今から、十数年前のことです。
それが今となっては、“変人”の素朴な疑問が、現実のものとなり、今すぐにでも対処方法を考えなければならない喫緊の課題になったわけです。原発問題と似ていますよね。昨年の今頃、「原発がやばい」と警鐘を鳴らしても、誰も聞く耳を持ちませんでしたが、東京電力福島第1原発の事故が起きた今、その懸念は正しかったといえるわけです。
現在直面している、ドル崩落、原発事故、いずれをとっても、日本の指導者層のバカさ加減に辟易させられます。
政治家が役に立たないというのは、前から分かっていたことですが、現場を抱えているはずの経済界の無能ぶりには暗澹とさせられます。
「これ以上、円高が進めば、日本から出ていかなければならない」。じゃあどうすればいいの? 為替介入しろということでしょうか? 日本単独でやっても効果が薄いのは、昨年9月の介入からも明らかになったことで、何ら具体策を示さないで、わめいているのが日本の経済界です。
円高はなるべくしてなっているのです。米国は、金融バクチに興じ、それが失敗し、そのツケとこれから本格的に付き合わなければならないのです。そのことが分かっているのでしょうか?
もし、それを理解した上で、円高是正を求めているなら、日本を破滅させる売国行為にほかならない。国家破産する国を支え、貢いだところで、一時しのぎにはなっても、何も変わりはしない。
1972年のニクソン・ショック以来、問題の先送りをしただけではないですか。米国はモノづくりでも、サービスでも、何をやってもほかの国に勝てないのです。もちろんボーイング、インテル、マイクロ・ソフト、グーグル、アップル、アマゾンなど、優れた企業はあるにはある。でもそれは、米国が軍事力を背景にした、世界帝国であり、そのアドバンテージを生かせるからこそ存在できるのであり、これらの企業と、同じ土俵で、自由競争すれば、日本、韓国、台湾、中国といったアジア勢は間違いなく勝てるでしょう。それらをさらに素晴らしいものに高めることだってあり得る。
米国が競争力があるように見せかけるために、金融を使ったわけです。しかし、ダメ人間は何をやってもダメ人間です。一時は、金融力で世界を席巻したものの、バクチに興じた末に、結局自滅してしまった。
こんな奴らが、世界で偉そうに幅を利かせていた時代は、もう終わったのです。お願いですから、経団連の会長さん、その他、企業トップのみなさん、現実を直視してください。
そして、米国の手先になるのはもうやめましょう。日本が為替介入や、外貨準備で積み上げたドル資産は、どんどん値下がりし、紙切れになる可能性だって出ています。
日本から出て行っても結構です。でも、その先どうするのですか? 結局、中国やロシアに乗っ取られ、いずれあなたたちもお払い箱になるだけです。
大震災後、あらためて、日本の「現場力」に対する評価が高まりました。現実を直視し、自分のなすべきことを着実にこなせる人が尊いのです。当たり前のことを当たり前にやることが大切なのです。
現場はすごいのに、日本の経済トップはなぜこんなに無能なのか? いまだに米国に対するコンプレックスが強いのか? 不思議なことばかりです。
米国と付き合っても、今まで以上に、自動車やテレビを買ってもらえるわけでなく、それどころか代金を踏み倒されるだけの話です。今こそ米国と決別し、新しい枠組みで考えるべきでしょう。好むと好まざるとにかかわらず、中国との関係も再構築しなければならない。
米国が没落してから考えていてはもう遅いのです。ダメ人間との関係はきっぱり清算し、未来志向で進んでいきたいものです。
自己管理
トレードの教科書は、リーマン・ショック以降は、ほとんどのものが役立たずになっているので、よほどの良書でない限り、買って読む価値はないと思いますが、どの教科書でも共通しているのは、自己管理の重要性を説いていることです。
まあ、こういった書物は直接、間接にトレードに参加せよとあおっているわけですから、ロスが発生した時の免責、免罪符的な意味で、そのような内容のことを織り込んでいるのでしょうが、素直に受け取っていい部分もあると思います。
日経先物はこう見えても、頭脳ゲームです。FXのように衝動的に上下することが極めて少ない。常に頭をクリアにしていれば、割と予測が立ちやすく、思い切ったエントリーが可能だと思います。
迷ったら、いったん相場を離れるのが一番いいでしょうね。あまり目先の相場にこだわると、頭に血が上って冷静な判断を失うことが多い。イベント前、SQ前は特に工夫したほうがいいと思います。
本日は、二日酔いかつ、起床したのが、相場が始まる15分前という私の言うことなので、話半分に聞いてください。反省もこめて。
下の音楽映像はminmiさんの“Are yu ready?”。野球場に行くとやたら耳にするなぁと思ったら、多くの野球選手が打席に立つ際の登場曲に選んでいたんですね。テンションの上がりやすい曲だと思います。勝つための準備は万端!闘志をかき立てられます。
MINMI - Are yu ready 投稿者 Yae
まあ、こういった書物は直接、間接にトレードに参加せよとあおっているわけですから、ロスが発生した時の免責、免罪符的な意味で、そのような内容のことを織り込んでいるのでしょうが、素直に受け取っていい部分もあると思います。
日経先物はこう見えても、頭脳ゲームです。FXのように衝動的に上下することが極めて少ない。常に頭をクリアにしていれば、割と予測が立ちやすく、思い切ったエントリーが可能だと思います。
迷ったら、いったん相場を離れるのが一番いいでしょうね。あまり目先の相場にこだわると、頭に血が上って冷静な判断を失うことが多い。イベント前、SQ前は特に工夫したほうがいいと思います。
本日は、二日酔いかつ、起床したのが、相場が始まる15分前という私の言うことなので、話半分に聞いてください。反省もこめて。
下の音楽映像はminmiさんの“Are yu ready?”。野球場に行くとやたら耳にするなぁと思ったら、多くの野球選手が打席に立つ際の登場曲に選んでいたんですね。テンションの上がりやすい曲だと思います。勝つための準備は万端!闘志をかき立てられます。
MINMI - Are yu ready 投稿者 Yae