株:NYダウ続伸
9日の米株式市場は、同日発表された2月米雇用統計で、失業率が8.3%、非農業部門雇用者数が+22.7万人となり、市場予想を上回る堅調な内容となったことや、ギリシャの債務削減に向けた民間投資家の債務交換への応募が83.5%となり、無秩序なデフォルトが回避されることとなったことを好感し、買いが優勢となった。しかし、その後は、国際スワップデリバティブ協会が、ギリシャ債務交換における集団行動条項発動が信用事由に該当すると発表し、ギリシャを原則的にデフォルトと認定したことが嫌気され、値を下げる展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比14.08ドル高の12,922.02ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が上昇し、為替市場で円安が進行していることが、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,950円となっており、株式市場の予想レンジとしては9,900円−10,050円となっている。
為替:ドルが上昇
9日の外国為替市場では、米雇用統計が良好な内容となったことなどを背景に、ドルが上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は82円台前半、ユーロドルは1.31ドル台前半となっている。
本日は、取引材料に欠ける一日となっていることや、市場では、13日の日銀金融政策決定会合や、FOMCに注目が集まっているため、動きづらいとの声がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては82.00−82.80円となっている。
商品:NY原油続伸
9日のNY原油先物取引は、米雇用統計が市場予想を上回る強い内容だったことや、ギリシャの債務問題に対する懸念が後退したことなどを背景に買いが優勢となった。中心限月の4月限の終値は、前営業日比0.82ドル高の1バレル107.40ドルで引けた。
NY金先物取引では、為替市場でドル高が進行したことが嫌気され、一時1,677.00ドルまで下落したものの、その後は、原油相場の上昇に連れた買いが入り、急速に値を戻す展開となった。中心限月の4月限の終値は、前営業日比12.80ドル高の1オンス1,711.50ドルで引けた。