株:NYダウ反落
16日の米株式市場は、ユーロ圏第2四半期GDPが前期比+0.2%となり、市場予想より悪い内容となった。特に、ユーロ圏の中心であるドイツの第2四半期GDPが前期比+0.1%と失速し、ユーロ圏の景気先行きに対する不透明感が強まったことが嫌気され、下落して始まった。その後も、フランスとドイツの首脳が会談後の記者会見で、ユーロ圏の統合促進や財政赤字に上限を設ける案などが発言されたものの、ユーロ圏の救済基金の増額などには言及しなかったことなどが悪材料となり、終始売りが優勢となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比76.97ドル安の11,405.93ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,060円となっており、市場の予
想レンジとしては9,000円−9,150円となっている。
為替:ユーロが下落
16日の外国為替市場では、ユーロ圏第2四半期GDPが市場予想より悪い内容になったことや、フランスとドイツの首脳会談が、欧州圏の債務問題に対する懸念を払拭するには至らなかったことなどを背景に、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は76円台後半、ユーロドルは1.44ドル近辺となっている。
本日は、英中銀議事録の公表が予定されている。経済指標の発表では、米7月生産者物価指数(予想:前月比+0.1%)、などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.30−77.30円となっている。
商品:NY金続伸
16日のNY原油先物取引は、ユーロ圏の第2四半期GDPの成長が鈍化し、景気後退に対する懸念が強まったことなどを背景に、売りが優勢となり、中心限月の9月限の終値は、前営業日比1.23ドル安の1バレル86.65ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、ユーロ圏の第2四半期GDPの成長が鈍化したことや、フランスとドイツの首脳会談が、欧州圏の債務問題に対する懸念を払拭するには至らなかったことなどを背景に、安全資産としての金を買う動きが強まり、終値ベースで史上最高値を更新して引けた。中心限月の12月限の終値は、前営業日比27.00ドル高の1オンス1,785.00ドルで引けた。