株:NYダウ反落
28日の米株式市場は、JPモルガン・チェースのデリバティブ関連損失が拡大する恐れがあるとの報道に加えて、米連邦最高裁が国民皆保険を盛り込んだ医療保険改革法について、同法を合憲と判断したことを受けて、医療保険関連株などに売りが入り、NYダウは一時12,450.17ドルをつけた。しかし、引け間際に、本日から始まった欧州首脳会議で何らかの進展がみられる可能性があるとの観測が浮上したことをきっかけに、急速に買戻しが入る展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比24.75ドル安の12,602.26ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,835円となっており、株式市場の予想レンジは、8,750円−8,900円となっている。
為替:ユーロが下落
28日の外国為替市場では、この日から始まった欧州首脳会議で、欧州債務危機対策の進展に対する期待感が後退する中で、ユーロが下落し、ユーロドルが一時1.24ドル近辺をつけた。ただ、その後は、何らかのプラスのサプライズがあるのではないかとの警戒感が広がる中で、ユーロが若干買い戻される展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台前半、ユーロドルは1.24ドル台前半となっている。
本日は、EU首脳会議の動向に注目が集まっている。経済指標の発表では、5月米個人消費支出(予想:前月比±0.0%)、米5月個人所得(予想:前月比+0.2%)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.00−79.80円となっている。
商品:NY原油反落
28日のNY原油先物取引は、米株式市場が下落したことや、根強い欧州債務問題に対する懸念などを背景に、急反落となった。中心限月の8月限の終値は、前営業日比2.52ドル安の1バレル77.69ドルで引けた。
NY金先物取引でも、原油相場の急落に連れる展開となり、反落して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比28.00ドル安の1オンス1,550.40ドルで引けた。